検査表の見方

身体計測

BMI値
BMI値は身長に見合った体重かどうかを判定する数値です。
体重÷身長÷身長で算出します。
要注意 基準値* 要注意
体格指数(BMI) 18.4以下(低体重) 18.5~24.9 25.0以上(肥満)
(単位 kg/㎡)
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲

血圧

血圧値
血圧値によって心臓のポンプが正常に働いているか、また高血圧かを判断します。
基準範囲* 要注意 異常
血圧 収縮期血圧 129以下 130~159 160以上
拡張期血圧 84以下 85~99 100以上
(単位 ㎜Hg ミリメートルマーキュリー)
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲

心電図

この検査でわかる所見・疾患については「検査メニュー」のページをご覧ください。

視力
検査で以下のことがわかります。
眼の病気がないのに裸眼視力が0.7未満の場合は近視・乱視が考えられます。
基準範囲 要注意 異常
1.0以上 0.7-0.9 0.6以下
眼圧
眼球の中は房水という液体で圧力が保たれています。
眼圧が低いと網膜剥離、外傷などが、高いと高眼圧症、緑内障が疑われます。

聴力

低音と高音の両者が聞こえるかを調べます。
1000Hzの低い音では30dB(音の大きさ)以下の音が聞こえれば正常です。

4000Hzの高い音では30dB以下が正常です。
それ以上でないと聞こえない場合は、難聴中耳炎などが疑われます。

基準範囲 要注意 異常
1000Hz 30dB以下 35dB 40dB以上
4000Hz 30dB以下 35dB 40dB以上
(単位 dB デシベル)

呼吸機能検査

大きく息を吸ったり吐いたりして、呼吸機能を評価する検査です。
%肺活量
性別、年齢、身長から算出された予測肺活量に対して、あなたの肺活量が何%であるかを調べます。
80%以上が基準値です。79%以下では肺のふくらみが悪いことを意味し、間質性肺炎肺線維症などが考えられます。
基準範囲 異常
80.0以上 79.9以下
(単位 %)
1秒率
最大に息を吸い込んでから一気に吐き出すとき、最初の1秒間に何%の息を吐きだせるかを調べます。
69.9%以下では肺気腫慢性気管支炎などが考えられます。
基準範囲 異常
70.0以上 69.9以下
(単位 %)

胸部X線

この検査でわかる所見・疾患については「検査メニュー」のページをご覧ください。

上部消化管X線

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上部消化管内視鏡

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腹部超音波

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血液検査

肝臓系検査
総タンパク
血液中の総たんぱくの量を表します。
数値が低い場合は栄養障害、ネフローゼ症候群、がんなど、高い場合は多発性骨髄腫、慢性炎症、脱水などが疑われます。
異常 要注意 基準範囲 要注意 異常
6.1以下 6.2~6.4 6.5~7.9 8.0~8.3 8.4以上
(単位 g/dL)
アルブミン
血液蛋白のうちで最も多く含まれるのがアルブミンです。
アルブミンは肝臓で合成されます。肝臓障害、栄養不足、ネフローゼ症候群などで減少します。
基準範囲 要注意 異常
3.9以上 3.7~3.8 3.6以下
(単位 g/dL)
AST(GOT)とALT(GPT)
AST(GOTともいう)は、心臓、筋肉、肝臓に多く存在する酵素です。ALT(GPTともいう)は肝臓に多く存在する酵素です。
数値が高い場合は急性肝炎、慢性肝炎、脂肪肝、肝臓がん、アルコール性肝炎などが疑われます。
基準
範囲
要注意 異常
AST 30以下 31~50 51以上
ALT 30以下 31~50 51以上
(単位 U/L ユニットパーリットル)
GOTのみが高い場合は心筋梗塞、筋肉疾患などが考えられます。
γ-GTP
γ-GTPは、肝臓や胆道に異常があると血液中の数値が上昇します。
数値が高い場合は、アルコール性肝障害、慢性肝炎、胆汁うっ滞、薬剤性肝障害が疑われます。
基準範囲 要注意 異常
50以下 51~100 101以上
(単位 U/L ユニットパーリットル)
腎臓系検査
クレアチニン(Cr)
アミノ酸の一種であるクレアチンが代謝されたあとの老廃物です。筋肉量が多いほどその量も多くなるため、基準範囲に男女差があります。
腎臓でろ過されて尿中に排泄されます。
数値が高いと、腎臓の機能が低下していることを意味します。
基準範囲 要注意 異常
男性 1.00以下 1.01-1.29 1.30以上
女性 0.70以下 0.71-0.99 1.00以上
(単位 ㎎/dL)
eGFR(イージーエフアール)
クレアチニンより精度の高い腎臓機能の指標です。クレアチニン値を性別、年齢で補正して算出します。
数値が低いと腎臓の機能が低下していることを意味します。
基準範囲 要注意 異常
60.0以上 45.0-59.9 44.9以下
(単位 mL/分/1.73㎡による)
尿酸(UA)
尿酸は、たんぱく質の一種であるプリン体という物質が代謝された後の残りかすのようなものです。
この検査では尿酸の産生・排泄のバランスがとれているかどうかを調べます。
高い数値の場合は、高尿酸血症といいます。高い状態が続くと、結晶として関節に蓄積していき、突然関節痛を起こします。これを痛風発作といいます。また、尿路結石も作られやすくなります。
要注意 基準範囲 要注意 異常
2.0以下 2.1-7.0 7.1-8.9 9.0以上
(単位 ㎎/dL)
脂質系検査
HDLコレステロール
善玉コレステロールと呼ばれるものです。血液中の悪玉コレステロールを回収します。少ないと、動脈硬化の危険性が高くなります。
数値が低いと、脂質代謝異常、動脈硬化が疑われます。
異常 要注意 基準範囲*
34以下 35~39 40以上
(単位 ㎎/dL) 
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲
LDLコレステロール
悪玉コレステロールとよばれるものです。
LDLコレステロールが多すぎると血管壁に蓄積して動脈硬化を進行させ、心筋梗塞脳梗塞を起こす危険性を高めます。
異常 基準範囲* 要注意 異常
59以下 60~119 120~179 180以上
(単位 ㎎/dL)
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲
中性脂肪(TG)(トリグリセリド)
体内の中でもっとも多い脂肪で、糖質がエネルギーとして脂肪に変化したものです。
数値が高いと動脈硬化を進行させます。
低いと、低βリポたんぱく血症、低栄養などが疑われます。
異常 基準範囲* 要注意 異常
29以下 30~149 150~499 500以上
(単位 ㎎/dL)
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲
Non-HDLコレステロール
Non-HDLコレステロールは、すべての動脈硬化を引きおこすコレステロールを表します。
LDLコレステロールだけでなく、中性脂肪が豊富なリポ蛋白、脂質代謝異常により出現するレムナント(残り物)などを含み、動脈硬化のリスクを総合的に管理できる指標です。
数値が高いと、動脈硬化、脂質代謝異常、甲状腺機能低下症、家族性高脂血症などが疑われます。
低い場合は、栄養吸収障害、低βリポたんぱく血症、肝硬変などが疑われます。
異常 基準範囲* 要注意 異常
89以下 90~149 150~209 210以上
(単位 ㎎/dL)
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲
糖代謝系検査
血糖値(FPG)
糖とは血液中のブドウ糖のことで、エネルギー源として全身に利用されます。
測定された数値により、ブドウ糖がエネルギー源として適切に利用されているかがわかります。
数値が高い場合は、糖尿病、膵臓癌、ホルモン異常が疑われます。
基準範囲* 要注意 異常
99以下 100-125 126以上
(単位 ㎎/dL)
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲
HbA1c(NGSP)
HbA1c(ヘモグロビン・エーワン・シー)は、過去1~2ヶ月の血糖の平均的な状態を反映するため、糖尿病のコントロールの状態がわかります。
また、空腹時血糖(FPG)が126mg/dL以上かつHbA1c 6.5%以上なら糖尿病と判断します。
基準範囲* 要注意 異常
5.5以下 5.6-6.4 6.5以上
(単位 %)
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲
血球系検査
赤血球(RBC)
赤血球は肺で取り入れた酸素を全身に運び、不要となった二酸化炭素を回収して肺へ送る役目を担っています。
赤血球の数が多すぎれば多血症、少なすぎれば貧血が疑われます。
血色素(Hb)(ヘモグロビン)
血色素とは赤血球に含まれるヘムたんぱく質で、酸素の運搬役を果たします。
減少している場合、鉄欠乏性貧血などが考えられます。
異常 要注意 基準範囲 要注意 異常
男性 血色素 12.0以下 12.1-13.0 13.1-16.3 16.4-18.0 18.1以上
女性 血色素 11.0以下 11.1-12.0 12.1-14.5 14.6-16.0 16.1以上
(単位 g/dL)
ヘマトクリット(Ht)
血液全体に占める赤血球の割合をヘマトクリットといいます。
数値が低ければ鉄欠乏性貧血などが疑われ、高ければ多血症、脱水などが考えられます。

MCV・MCH・MCHC
MCVは赤血球の体積を表します。
MCHは赤血球に含まれる血色素量を表します。
MCHC赤血球体積に対する血色素量の割合を示します。
MCVの数値が高いと、ビタミンB12欠乏性貧血、葉酸欠乏性貧血、過剰飲酒が疑われます。
低いと、鉄欠乏性貧血、慢性炎症にともなう貧血が疑われます。

白血球(WBC)
白血球は細菌などから体を守る働きをしています。
数値が高い場合は細菌感染症にかかっているか、炎症、腫瘍の存在が疑われますが、どこの部位で発生しているかはわかりません。たばこを吸っている人は高値となります。
少ない場合は、ウィルス感染症、薬物アレルギー、再生不良性貧血などが疑われます。
異常 基準範囲 要注意 異常
3.0以下 3.1~8.4 8.5~9.9 10.0以上
(単位 103/μL)
血小板数(PLT)
血小板は、出血したとき、その部分に粘着して出血を止める役割を果たしています。
数値が高い場合は血小板血症、鉄欠乏性貧血などが疑われ、低い場合は再生不良性貧血などの骨髄での生産の低下、特発性血小板減少性紫斑病などの体の組織での亢進、肝硬変などの脾臓でのプーリングが考えられます。
異常 要注意 基準範囲 要注意 異常
9.9以下 10.0~14.4 14.5~32.9 33.0~39.9 40.0以上
(単位 104/μL)
感染症系検査
CRP
細菌・ウィルスに感染する、がんなどにより組織の傷害がおきる、免疫反応障害などで炎症が発生したときなどに血液中に増加する急性反応物質の1つがCRPです。細菌・ウィルス感染、炎症、がんはないかを調べます。
基準範囲 要注意 異常
0.30以下 0.31-0.99 1.00以上
(単位 ㎎/dL)
梅毒反応(希望者のみ)
梅毒に感染しているかを調べます。
ただし、結核、膠原病など梅毒以外でも陽性になることがあり、これを生物学的偽陽性といいます。陽性の場合は区別するために精密検査を受けてください。
基準範囲 異常
陰性(-) 陽性(+)
HBs抗原(希望者のみ)
B型肝炎ウィルスに感染していないかを調べます。
陽性の場合は、現在B型肝炎ウィルスが体内にいることを意味します。
基準範囲 異常
陰性(-) 陽性(+)
HCV抗体(希望者のみ)
C型肝炎ウィルスに感染していないかを調べます。
陽性の場合は、現在C型肝炎ウィルスが体内にいることを意味します。
基準範囲 異常
陰性(-) 陽性(+)

尿検査

蛋白
腎臓の傷害により尿蛋白がふえます。腎炎、糖尿病腎症などが考えられます。
基準値 要注意 異常
陰性(-) (+)(±) (2+以上)

便

便潜血
便に血が混ざっています。
陽性(+)の場合は、大腸ポリープ、大腸がん、痔などが考えられます。
異常なし 異常
2日とも(-) 1日でも(+)

内科診察

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婦人科検診

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オプション検査

乳腺
エックス線検査(マンモグラフィー)では、カテゴリーの1~5に分類されます。
多くの場合、カテゴリー3では経過観察か精密検査、4・5では精密検査が必要となります。
カテゴリー1 異常ありません。
カテゴリー2 石灰化した繊維腺腫、乳管拡張症などによる多発石灰化、脂肪腫、乳房内リンパ節、豊胸手術による影響など、明らかに良性と診断できる所見です。
カテゴリー3 良性の可能性が高いが、悪性の可能性も否定できない場合です。超音波検査などの追加検査が必要です。
カテゴリー4 悪性の疑いがあります。悪性の可能性が高い病変で、他の検査が必要になります。
カテゴリー5 ほぼ乳がんと考えてよい病変があります。さらなる検査が必要です。
前立腺(PSA検査)
高値である場合、前立腺肥大、前立腺癌など前立腺疾患が疑われます。
基準値 異常
4.0以下 4.1以上
(単位 ng/mL ナノグラムパーミリリットル)