日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

社会医療法人大雄会 大雄会ルーセントクリニック

総合評価

 大雄会ルーセントクリニックは、名古屋駅から徒歩約5分に立地するルーセントタワーの3階にて健診を行っており、一般外来のクリニックも併設されている。人間ドックはワンフロア完結型で、MRIを導入するなど先端医療機器も有しており、ホテルのような仕様で高級感が漂う内装である。
 年間の受診者数は、一日ドックが約11,000人(継続受診率91.1%)、その他の健診が約14,000人である。本機能評価は、今回が新規受審である。
 運営の基本体制の面では、大雄会本部の指示のもと体制が確立されており、各規定類も整備され、管理体制もおおむね適切である。
 受診者の満足と安心の面では、リピーター率が高く、待合時間の短縮やわかりやすい結果報告書の作成、ミスの防止など、随所に創意工夫が認められ評価できる。プライバシーの確保に関しては、今回の受審を機に血圧測定等の検査レイアウトが改善され、他の利用者に見えないよう配慮されている。
 健診の質の確保の面では、スタッフ体制は必要人数が確保され、人間ドック認定医と専門医が在籍しており、機能評価の要件を満たしている。医療職も人間ドックアドバイザーを始め各種専門資格を取得しており、体制強化の一端が見られる。講習会や関連学会への参加も積極性に進めており、キャリア開発に努めている。
 健診当日の結果説明は、受診者全員を対象としており評価できるが、保健指導や栄養指導、運動指導に関しては体制の整備が望まれる。受診後のフォローアップ体制は今回の受審を機に整備され、実績も出ていることは評価できるため、今後も利用者の健康増進に寄与する施設として、利用者とのさらなる信頼関係の構築に努めて頂きたい。
 総合的な見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 理念と基本方針は法人で作成され、健診センターにも同一のものが適用されている。今回の受審を機に健診センター独自の方針が作成されており、今後は受診者への周知や定期的な見直しを望みたい。運営規定、倫理規定等も法人で作成されている。受診者の権利は、フロア内やパンフレットに掲載されている。
 計画的運営については、短期目標を明確にし、経営状況はスタッフに開示している。年度事業報告書が作成され、経営分析も実施されており、法人の事業会議にも報告されている。今後、中長期目標を明確にし、健診センターのあるべき姿が職員に共有されることを期待する。
 組織体制は明確で、クリニックは法人の一部門として組織、運営されている。各種会議が開催され、議事録は法人本部に報告されている。財務処理に関しても、法人本部指導のもと、月次報告や損益報告書、診療状況が作成されている。
 情報システム管理については、専任者を配置し、管理体制を明確にしており、トラブル発生時の手順も定められている。委託業務の管理体制については、一部契約書が交わされていない業者があり、確認と見直しを行う必要がある。さらに、今後の対応として、業者の評価表の作成や、個人情報の取り扱いに関する誓約書など、さらなる改善を望みたい。
 安全衛生管理については、委員会の開催や職員健診、防災訓練が法令に基づき適切に実施されている。感染性廃棄物等の保管場所は、ハザードマーク等が明示されているが、専用室ではないため、施錠など管理体制の徹底を望む。
 企業や健保との関係については、年4回、院内誌や院外誌が発行され、受診者や訪問先の健保組合に配布している。人間ドック受診者の統計と分析を行い、図表など工夫を凝らした資料を提供しており評価できる。今後、対象を広げ継続的な実施を期待する。

2.受診者の満足と安心

 土曜日や繁忙期の祝祭日など、受診者が選択しやすいように営業日を設定しており、見直しもなされている。マンモグラフィは女性技師が対応している。検査の注意事項などは事前配布資料に記載されており、受診当日の検査の変更にも対応している。
 受付は時間差を設け、コースや健診項目によっても区別している。フロアにはコーディネーターを配置して、スムースな流れになるよう配慮している。問診で聴取されたアレルギー等の受診者情報は、健診中に受診者とともにまわる行程票や健診システムに記入され、施設内のどこでも閲覧ができ、安全に検査が実施できる仕組みがある。
 施設内の清掃は行き届いており、絵画展示も多く、インテリアなどはホテルを思わせる上質な環境を提供している。待ち時間に対する配慮として、テレビや雑誌が各所に設置されているが、健康情報の提供はやや少ないため検討されたい。室温の実測はしていないが、空調はビル管理部門へ頻回の調節依頼を行っている。
 プライバシーに関しては、名前での呼び出しを希望しない場合は、受付番号で対応する仕組みがある。今回の受審を機に、身体計測、血圧測定のブースに衝立が設置され、検査結果等が第三者から見えないよう改善された。検査結果の問い合わせに対するマニュアルが整備されており、内容に応じて各職種が対応している。
 検査の管理体制については、検体検査の内部・外部精度管理は適切に行われている。検査機器が故障した場合には状況ごとにフローチャートが作成されており、マニュアルが整備されている。
 業務改善の仕組みについては、結果表にアンケートはがきを同封し、また、健診センター内に投書箱を設置するなど、受診者の意見を聴取している。内容は各部門にフィードバックし、管理職会議で検討・対応している。投書箱の設置場所が分かりにくい印象があり、箱の施錠と場所移動を検討されたい。
 セーフティーマネージメント・感染対策については、マニュアルは法人共通で、体制は確立している。事故やインシデントの集計結果は会議で報告され、改善に役立てられている。施設内で対応できない事案は法人本部へ報告し、対応する仕組みがある。針刺事故や内視鏡検査等における感染防止対応も整備されている。

3.人間ドック健診の質の確保

 職員体制については、健診管理医師が人間ドック健診専門医、検診マンモグラフィ読影認定医師の資格を取得しており、施設自体もマンモグラフィ画像認定を取得している。医療職は、超音波検査士、胃がん検診専門技師、検診マンモグラフィ撮影診療放射線技師の資格を有している。管理栄養士は不在であり、将来的に、栄養指導の重要性と要望に応えられる体制を検討されたい。
 職員教育については、法人の研修会をオンラインで視聴でき、どの職員が視聴したかわかるシステムとなっている。各職種への専門教育は、各種研修会への多数参加が認められ、事務職員も研修会に積極的に参加している。事務長が看護師であることから、気配りしながら組織全体の体制強化に取り組んでいる。
 検査項目は人間ドック学会に準じており、任意項目は年に1回検討している。画像の判定はダブルチェックを行い、心電図や眼底は専門医的知識を有する医師が判定している。判定基準は人間ドック学会の判定区分を基本としている。
 健診当日の医師による結果説明は、全受診者に実施する体制で評価できる。
 一方、保健指導は特定保健指導のみであり、人間ドックでの実施率は0.3%と低いため、今後、保健指導の重要性を鑑み体制の構築を望みたい。
 受診後の対応については、質問や相談に対応する仕組みがあるが、結果報告書やホームページ等に相談窓口についての案内があると良い。
 フォローアップについては、精密検査が必要な受診者には当日または結果表に同封して案内し、必要に応じて電話で受診勧奨している。今回の受審を機に体制強化が図られ、受診把握率が向上していることは評価できるため、継続的な取り組みを望む。精密検査の指示率は適切である。
 追跡調査が必要な受診者へのフォローアップについても、体制整備がなされ、対象者の抽出と受診勧奨などのアプローチ、進捗状況の把握が開始されている。今後、次年度来院時の活用や統計・分析まで、PDCAサイクルを駆使した体制を確立し、受診者の健康管理を確実なものにしていただきたい。
 健診の有用性の検討については、がん発見率等の算出と評価が把握されていないので、統計や分析の検討が望まれる。人間ドック学会には、2演題、その他の学会でも4演題を発表しており、積極性が見られる。

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