日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

医療法人仁泉会 みやぎ健診プラザ

総合評価

 医療法人仁泉会・みやぎ健診プラザは平成24年に開設され、仙台市卸町の事業所を中心に人間ドックと定期健康診断、特定健康診断を実施している。仁泉会は青森県八戸市に本部を置く医療グループ「SGクループ(東北医療福祉事業協同組合)の一法人であり、昭和42年より青森、岩手、宮城県で病院や健診施設、介護老人施設等76施設を運営している。
 年間の受診者数は一日ドックが約4,500人(継続受診率54.2%)で、その他の健診は約57,000人である。本機能評価は今回が初めての受審である。
 「施設運営のための基本体制」では、基本的事項や各種規定、マニュアル等が、法人と健診施設の両方で各々整備されており、関連マニュアルや会議等の報告書も整備されている。情報システムについては、パスワード体制等を構築して、平成30年には完成する予定である。
 「受診者の満足と安心」では、健診受付を8時から開始して、20分間隔で受付をしている。施設は中央に検査室と受付があり、その周りを一巡するように順路が決められているが、健診の流れは臨機応変に対応し、スムーズに健診を実施する仕組みがある。また、アメニティの配慮もなされ、個人のプライバシーも守られている。
 「健診の質の確保」では、標準的な午前中の受診者数は、人間ドックが一日平均17名、その他の健康診断は一日平均203名で、医師4名と保健師4名、看護師13名、その他事務職員、技術職員が対応している。
 これまで判定基準とフォローアップ基準がドック学会と異なっていたが、今回の受審を機に見直され、平成30年度よりドック学会基準に準じて実施される予定である。
 受診後のフォローアップでは、精密検査で一部実施率の低い検査項目があったが、適正化に向けた取り組みがなされている。追跡検査のフォローアップについては、今回の受審を機に人間ドック判定基準に沿って指導を開始し、受診勧奨の手紙を出すなど運用を開始したところであり、平成30年度以降に本格的に運用される予定である。
 総合的見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定に値すると判断する。
 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 法人としての理念や運営規定だけでなく、健診施設独自の理念や基本方針、各規定が整備され、適宜見直されている。また、理念と基本方針、受診者の権利については施設内に掲示され、ホームページにも掲載されている。就業倫理についても規定が整備され、相談窓口の職員が周知されている。中期計画は毎年見直されており、事業計画と予算書を作成し、運営会議や連携会議にて毎月の進捗状況が報告され、職員にも周知されている。
 独自の組織図と配置図を作成し、法人内での異動により変更が生じた際には適時修正されている。会議や委員会の名簿が作成されており、目的、開催日の一覧表と議事録が作成されている。財務処理では、担当者によりマニュアルに基づき収納業務が実施され、法人の会計ルール集に従い処理している。
 情報システムについては、マニュアルを作成して適切に処理されているが、アクセス履歴の確認や個別パスワードの設定が行われていない。平成30年の稼働を目指してシステムの更新作業中である。
 委託業務については選定基準を設けて、毎年契約を結んでいる。毎日の業務内容で評価し、担当者に対しては標準作業書を基に研修会を開催している。薬剤および診療材料については、受診者数に応じて在庫管理がなされており、発注から検収までマニュアルに基づき、総務に週1回物品要求を提出している。
 安全衛生管理については委員会が開催され、職員の健康診断や火災訓練を実施している。感染性の廃棄物は、バイオハザードマークを表示し、保管場所は施錠管理されており適切である。
 企業・健保組合については、事業報告書に企業ごとの集計データを掲載しており、大口の企業に対してはデータを分析して報告会を開催している。また、地域等に対しては、地域の催しに積極的に参加している。

2.受診者の満足と安心

 利便性では、レディースデイは特に設けてないが、検査は女性技師によって行われ、マンモグラフィは毎日実施している。案内書は適切で、オプション検査についても記載され、料金書も同封されている。
 受付を20分間隔で行っており、待ち時間を少なくするためにコンシェルジュの配置や時間差受付などの工夫を行っている。また各種手順書やマニュアルが準備され、誰が対応しても同様の対応ができるようになっている。既往歴や治療歴、アレルギーの有無については、当日のミーティングで共有を図っており、問診内容も紙ベースで共有している。
 プライバシーに関しては、診察および検査は原則個室であるが、眼科や身体計測などの一部は個室ではない。採血等はパーテーションで間仕切りがなされ、検体も他者の目に触れないように配慮されている。
 検査の管理体制では、パニック値や異常値に対する対応として、その情報が医師に確実に伝わるようにしている。内部および外部精度管理も適切であるが、外注検査の精度管理データも確認しておく必要がある。検査機器の管理では、業務マニュアルが整備され、日々の点検には担当者サインもあるが、トラブルの発生を予測し、対応方法をあらかじめ決めておく必要がある。
 業務改善では、通年でアンケート調査を実施し、受診者の声を把握しており、改善例もある。また、スタッフから提案を募集して改善に取り組んでいる。
 セーフティーマネージメントに関しては、インシデントや事故を報告する仕組みが紙ベースで確立されている。急変時は回復室で対応しているが、救急カートは内視鏡室にあるため、回復室まで運ぶ係を決めておくと迅速に対応できてさらによい。感染防止等のマニュアルは準備され、職員へのインフルエンザ注射も行われている。

3.人間ドック健診の質の確保

 医師の体制は4人の医師による4診体制で診察と結果説明を実施している。各種認定医は在籍しているが、眼科医が在籍していないので眼底写真は外部委託になっている。ドック健診専門医は非常勤医であり、今後常勤医が取得に向けて計画をしている。医療職のスタッフ数は概ね適切であるが、保健師の関与は0.5名となっており、今後は積極的な関与が望まれる。
 スタッフへの教育は主に学会や研修会参加であるが、参加旅費等の規定も定められている。各種の院内研修スケジュールには出欠も確認されている。
 検査項目の見直しは医局会議と運営会議で決定され、オプションも適宜見直されている。検査結果は各専門医が対応して、ダブルチェックされている。判定区分も人間ドック学会の判定区分に準拠している。
 当日の医師による結果説明は実施率が約70%で、基本的項目の他、胸部X線、腹部エコー、上部消化管X線はダブルチェック前のデータについて説明している。
 保健指導は医師からの依頼に対して行っており、実施率は約16%で、受診者数の多さから考えれば実施数はあまり多くない。医師からの依頼が少ないことや、経過観察の判定基準の幅が狭かったことなどが理由として考えられるが、その他の項目で要精密検査の判定を受けた受診者を指導対象から除いていることも理由のひとつと考えられる。かかりつけ医が要精密検査の判定を受けた項目を優先して生活習慣保健指導を行うとは限らないので、今後は保健指導の積極的な実施を期待する。なお栄養指導の実施率は16.0%である。運動指導に関しては、運動指導士が在籍しているので、開始を計画中である。
 運動指導に関しては、運動指導士が在籍しているので、開始を計画中である。
 受診後のフォローアップでは、精密検査指示率は概ね適正である。胸部X線と便潜血、上部消化管X線の実施率が低かったが、今回の受審を機に体制が整備され、改善の傾向にある。平成30年度以降に稼働するシステムによって前回受診時の指示が参照可能になる予定である。ただし現状のシステムでもフォローアップは可能であり、今後も受診率向上に向けた積極的な取り組みを期待したい。
 追跡検査のフォローアップについては、今回の受審を機に人間ドックの判定に沿って指導を開始し、受診勧奨の手紙を出すなど運用を開始したところであり、受診率は徐々に向上している。今後は継続的な取り組みに期待する。
 健診の有用性では、人間ドック学会の調査には参加していないが、次期システム変更時から参加するとのことであった。学会発表は昨年1題あり、さらなる努力を期待する。

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