日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

一般財団法人近畿健康管理センター KKCウエルネス栗東健診クリニック

総合評価

 一般財団法人近畿健康管理センターKKCウエルネス栗東健診クリニックは、平成10年に開設した健診単独施設であり、人間ドックに限らず、多数の各種健診及び巡回健診を実施している施設である。
 年間の受診者数は、一日ドック約880人(継続受診率76.7%)、その他の施設内健診が約17,000人である。本機能評価は今回が初めての受審である。
 施設は新しく清潔感があり、快適な健診への心掛けが感じられる。また、職員は受診者の健康管理と向上に資するよう努力している様子が見られた。
 しかし、その責任と努力を受診者に伝えるべきクリニックの基本方針と義務、受診者の権利等が明確に表示されているとは言えず、受診者への提示方法の工夫を望む。
 各種規定やそれらにもとづく管理体制は、施設内および法人本部にて概ね適切に整備されている。また、受診者の安心と満足が確保されるよう、設備管理や検査の流れも概ね適切に対応、配慮されている。
 一方で、人間ドック健診の質を確保する上で重要な、健診に関与する人員配置や、検査結果の報告・指導体制、またその後のフォローアップ体制については、未整備の部分が大きく、今後更なる体制構築と実績の積み重ねが必要である。医師や保健師・管理栄養士の関与を増やし、結果説明や保健指導の実施率の向上を望みたい。また、他医療機関との連携を強化しながらドック受診後の経過把握に努め、受診者の健康を支援するとともに、健診精度の評価・向上にまで繋げていく流れの構築が必要である。
 健康維持・増進のための健診について施設として明確な意思を持ち、その理念を受診者に伝え理解させることを当施設には期待することとし、総合的な見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 理念・基本方針は明文化され確立しているが、施設内掲示は受診者の目に留まりやすいよう改善を望む。受診者の権利についても同様である。
 職業倫理規定は就業規則の中に明文化され、規定に反する行為に対する相談窓口も設置されている。
 中期計画は具体的に作成されており、年度事業計画・予算書や年度事業報告・決算報告も適切に作成され会議等で周知されている。
 組織図は作成されているが、全体の位置づけが分りづらいので工夫を望みたい。会議体系については、健診全体の運営会議やその他必要な会議が定期的に開催されている。財務処理については、収受・収納・会計処理等がマニュアルに沿って適切に行われている。
 情報システムは法人内の別施設で一括管理されているため、施設内で受診者の情報は取り扱っておらず、予約・結果書出力と発送・健診結果の記録・請求書の出力と発送等はすべて別施設で行われている。ただし、管理マニュアルやトラブルマニュアル等は施設内で作成され、職員への教育も行われている。
 委託業務管理は法人本部が行っているが、施設の意見を反映させる仕組みはある。薬剤や診療材料の在庫管理は施設内で適切に実施されているが、発注と検収は別の担当者が行うことが望ましい。
 安全衛生管理については、関係法令に基づき、適切な形で届け出書類等も保管されている。
 企業・健保とは適切に契約を締結している。地域との関係については、健康小冊子の発行や健康セミナーの開催等の取り組みがあり、評価に値する。

2.受診者の満足と安心

 週1回レディースデイを設け、婦人科健診は週2回実施されている。受診時の注意事項は事前に書面で案内している。
 受付は、タブレットが活用されており、質問への対応も含めてマニュアルが整備され、対応が統一されている。
 受診者の誘導は、検査の進行に応じて柔軟に行われている。受診者のアレルギー歴や既往歴等は問診で確認し、体調不良の際の休憩場所も確保されており、安全管理は適切である。
 施設は全体として新しく清潔感があり、温度・湿度管理がなされており、受診者満足も高い。雑誌等による健康情報の提供や昼食の提供など、待ち時間への配慮もなされている
 プライバシーの確保のため、呼び出しは原則番号で行い、また検体は人目に触れないよう取り扱う等、配慮が見られる。一方で、検査場所がカーテンで仕切られ声が聞こえたり、検体が見えたりする様子もあり、より丁寧な対応を考慮されたい。健診結果の取り扱いは、規定に基づき適切に行われている。
 検体検査は外部に委託しており、精度管理が実施され、緊急時の連絡手順も確立している。その他各検査機器の管理についても、法人の手順書等に基づき行われている。
 受診者全員から「お客様の声」としてアンケートを取り、業務向上に役立て、改善に取り組んでいる。

3.人間ドック健診の質の確保

 スタッフの体制については、健診全体のうち人間ドックの受診者数が少ないこともあり、今後、人間ドックに従事する人員について増員を期待する。
 教育体制は法人一体となり適切に行われていると判断できる。法人本部にて全職員および専門職を対象とした年間プログラムが作成されており、外部の学会・研修会への参加するしくみは就業規則の中で明確にされている。
 健診結果の管理は法人内別施設にてすべて行っている。画像データは一部過去の結果が参照できる。健診当日の医師による結果説明は、平成25年度の実施率が4割であったが、受診者への声かけや開始時間を早める等の工夫により26年度には5割を超えている。今後、更なる積極的な取り組みを期待する。また、保健指導についても、結果説明後に実施されているが実施率が低いため、保健師や管理栄養士の更なる積極的な関与を望む。
 健診結果後の質問・問合せ等は外部委託にて24時間電話受付をしているが、医師による対応等も工夫されたい。健診後のフォローアップ体制については、今回の受審を機にマニュアルが整備されており、継続的な運用と体制の確立を望む。精密検査および追跡検査の実施状況の把握率が低いため、未返信者への受診勧奨等、今後の取り組みに期待したい。紹介医療機関との情報交換等、積極的な医療連携が必要である。
 健診の精度及び有用性の検討については、外部学会研修会にて発表されており、今後も積極的に取り組まれたい。

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