日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

独立行政法人 地域医療機能推進機構 東京山手メディカルセンター 健康管理センター

総合評価

 東京山手メディカルセンターはJR線新大久保駅・大久保駅から徒歩数分の交通至便な地域に位置しており、平成26年4月に旧社会保険病院から独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)に移行した。健康管理センターはメディカルセンター入口からエレベーターで上がった4Fに一般患者と交差しないフロアで運営され、1泊ドック宿泊施設と人間ドック検査室、及び内視鏡センターが配置されている。
 年間の受診者数は一日ドックが約3,200名、二日ドックが約900名であり、その他の健診受診者は約19,000名である。本機能評価は平成25年に初回認定を受け、今回が1回目の更新審査である。なお、今回はJCHOに移行後初めての審査となる。
 施設運営のための基本体制については、運営規定や個人情報、安全管理等が細かくJCHOにより規定されており、年度目標や中期計画もJCHOより提示され、年2回の実績報告がなされている。中期計画の定期的な見直しも実施されている。
 受診者の利便性については、ホームページ上で予約が可能であり、月2回のレディーズディも設定されている。受診者のプライバシーについては概ね適切な環境となっているが、血圧や身長計測検査については、今後も継続的な配慮をお願いしたい。
 継続的な業務改善体制については、前回の受審時の指摘事項であった地域連携や病診連携、フォローアップ、医師による結果説明の実施率向上、保健指導等についても概ね適切に改善されている。未受診者への対応や保健指導は、今年度内の新たな健診システムの運用により、本格的に開始する予定である。
 職員体制として、健康管理センターの専従者は事務職が2名、保健師が3名であり、センター長をはじめとする医師や医療職は健康増進科との兼務である。事務職は予約から会計処理、結果の郵送まで全て業務委託されているが、健診の運営に関しては滞りなく遂行されている。
 特筆すべきは、メディカルセンターの一般外来に健診センター長が兼務している健康増進科があり、人間ドック健診のフォローアップや精密検査などが予約なしで受診できる体制を整えている。そのため精密検査実施率は極めて高い。
 総合的な見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 理念や基本方針等は健康管理センタ-として独自に作成されているが、旧社会保険病院当時の年月日でホームページに掲載されており、変更が望まれる。また、パンフレットへの記載も必要である。職業倫理は職員手帳に記載されており、倫理委員会や個人情報保護規定も定められている。受診者の権利はホームページや職員手帳に明示されており、院内にも掲示されている。中長期計画及び年度計画はJCHOの方針に準じて作成されている。メディカルセンターの年報の一部として健康管理センタ-の事業報告書が作成されている。
 実態に即した組織図が作成され、センター長や事務職により管理・運営されている。メディカルセンターに委員会が設置され、センターからも参加している。料金の収受及び会計処理は、業務委託であり、事務職員が適切に実施している。
 情報システムはマニュアルに沿って管理され、職員にはセキュリティ研修にて周知されており、パスワード管理とサーバー室の入退室管理がなされている。
 委託業務は契約診査委員会にて業者が選定され、業務従事者には定期的な研修がなされている。事務職は全員、業務委託社員であり、業務委託先で健康診断等が実施されている。薬剤等は管理表にて定期的なチェックがなされ、毎週棚卸しが実施され、薬剤部より補充されている。
 安全衛生管理では、委員会が開催され議事録が作成されている。職員健診および防災訓練が実施されている。
 企業健保との契約は適切で、健診や健康に関する情報をフォードバックしている。

2.受診者の満足と安心

 利便性では、ホームページ上での予約が可能であり、月2回レディーズディが開催されている。受診案内や健康調査票も分かりやすい内容である。
 受付は時間差3列で、待ち時間がないように運営されている。上部消化管内視鏡の実施時に、文書による検査同意書を得ることについては、メディカルセンターと一体となった運用が期待される。 
 メディカルセンターの玄関から4階の健康管理センターまでの導線がややわかりにくいので、掲示等で工夫するなど、検討されるとよりよい。また、検査の待ち時間対策としてコーディネーターが多く配置されており評価できるが、今後はシステムの自動化などの改善によりさらなる効率化に期待したい。二日ドックの宿泊場所は院内であるが、清潔で快適に保たれている。
 プライバシーに関しては、名前で呼ばれることを希望しない場合の対応が定められており、検体やファイルの個人情報が見えないように配慮されている。しかし、血圧や身長体重など一部の検査室については、継続的な配慮をお願いしたい。
 検体検査はメディカルセンターと一体のマニュアルが作成され、内部および外部精度管理は適正である。生理機能検査や超音波検査、放射線検査等のマニュアルもメディカルセンターと一体で作成され、トラブル発生時の対応も適切である。
 受診者の意見を把握するためにご意見箱を設置し、その回答は掲示されている、また、継続的な業務改善が行われており、前回受審時の指摘事項についても概ね改善されている。
 セーフティーマネージメントと感染対策の体制についても、病院と一体で運用されており、事故およびインシデントの報告も適切である。また、院内感染対策委員会が設置され、職員に周知され、予防接種が実施されている。

3.人間ドック健診の質の確保

 スタッフ体制については、健康管理センターの専従者は事務職が2名、保健師が3名であり、医師であるセンター長は健康増進科兼務である。医療職では、4名の人間ドックアドバイザーや3名の検診マンモグラフィ撮影認定放射線技師等、資格取得に積極的に取組んでおり、評価できる。事務職員は専従2名と兼務1名を除きすべて業務委託である。
 職員教育については、研修会の欠席者に対してビデオ研修で対応しており、業務委託先に対してもJCHOの規程に基づき、別途研修プログラムにて実施していることは評価できる。
 基本検査項目は人間ドック学会に準じており、見直しもされているが、腹部超音波が現時点で未実施であり、早期に取り入れることを望む。画像はダブルチェック体制で、眼底写真や心電図は専門医による判定がなされている。検査結果の判定基準は人間ドック学会に準じている。
 当日の医師による結果説明の実施率は二日ドックで99.2%、一日ドックで75.6%であり、年々向上している。保健指導については、二日ドックにおいて全員が受ける健康講座が開設され、保健師や管理栄養士による生活指導がなされ、記録も残されている。一方、一日ドックに関しては、今年度内に運用される新たな健診システムにより、保健指導を本格的に開始する予定であり、今後の実施状況を見届ける必要がある。
 受診後のフォローアップでは、精密検査実施率が50~90%と高いことは評価でき、これは予約なしで受診できる健康増進課の恩恵が大きい。特に便潜血は、メディカルセンターに大腸・肛門科センターが設置されていることもあり、83.7%と極めて高く、特筆に値する。また、紹介状が必要な受診者には、かかりつけ医を確認して対応している、未受診者に対しては手紙で受診勧奨しているが、運用に関しては検討中である。追跡検査が必要な受診者に対しては、健康増進課への案内と並行して、かかりつけ医への紹介状で対応しており、新たな健診システムの活用も現在検討中である。
 健診の有用性の検討では、人間ドック学会の調査には参加しているが、健診の集計に留まっているため、更なる検討が期待される。学会発表では第56回人間ドック学会にて優秀口頭発表賞を受賞している。

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