日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

一般財団法人 三友堂病院 健康管理センター

総合評価

 三友堂病院 健康管理センターは平成7年に開設した病院併設型健診施設であり、山形県米沢市の交通至便な場所に位置する。同病院は「信頼と融和で築こうよい病院」を理念として、100年以上に亘り地域医療を担っており、人間ドック健診は昭和49年に開始して予防医療に寄与してきた。
 年間の受診者数は一日ドックが約1,200人、二日ドックが約280人(継続受診率75.6%)、その他の健診は約4,400人である。本機能評価は平成25年に初回認定を受け、今回がはじめての更新審査である。
 「施設運営のための基本体制」は整備されており、検査部門と連携強化のためのドック連絡会を発足し、人間ドックの質向上の検討会を毎月開催している。また、電子カルテと健診システムのネットワーク化により、予約案内書の改訂や精密検査の進捗管理機能の追加などシステムの環境整備が促進された。
 「受診者の満足と安心」では、健康管理センターは病院の5階フロアにあり、主な検査は病院と共用の1、2階で実施するため、動線が長くなっており、その対策としてコーディネーターを配置するなどの工夫がなされている。
 「健診の質の確保」では、専従の診察判定医に加えて、病院の各種専門医が健診に参画している点は評価できる。結果説明は100%の実施率であり、健診システムの更新に伴い、3か年の健診データが結果報告書に表示するように改善された。受診後のフォローアップでは、 平成29年度から「血圧・血糖・脂質」の項目について、経過観察指示者を対象にフォローアップ健診を開始している。
 上記の他にもセンター長を中心として、事務担当スタッフと看護師などによる様々な改善活動が積極的になされており、さらに併設病院との良好なチームワークなど高く評価される。一方で新たな課題や、更に改善が期待される項目も見受けられることから今後の益々の発展に期待したい。
 総合的見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 健康管理センターの理念と基本方針、受診者の権利は独自に策定され、見直しも行われており、職員ハンドブックの携行やグループウェアの活用により、周知されている。受診者の権利については概ね適切であるが、具体的な方策については、健康管理センター独自の研修の実践などに期待したい。
 職業倫理については、就業規則の中で各種ハラスメント防止策が示されており、相談報告体制は周知されている。ただし、個人情報管理委員会の規程については、作成日が法改正前の日付になっているため、改定が望まれる。
 病院の中期計画に健康管理センターの予防医療の実践が掲げられ、年度事業計画には、具体的なアクションプランと達成指標が示されている。年度計画の達成度も月次報告などによる評価がなされている。
 組織図は健康管理センターとして作成と見直しがなされ、各業務の責任と権限が明確になっている。会議体系では、全体ミーティングや人間ドック委員会、ドック連絡会があり、病院の各部門との伝達も良好である。料金の収受及び会計処理は適切である。
 電子カルテシステムと健診システムとのネットワーク化により受診者の利便性が向上し、また、アクセス制限などのセキュリティ対策や障害発生時の緊急連絡網は整備されている。但し、診療情報システム運用管理規程については、個人情報保護法改正に沿って改定が望まれる。
 委託業務については、病院の選定基準にそって選定され、再評価の仕組みもある。ただし、委託契約の対象外であるが、健康管理センターにおける運動指導員(トレーナー)はボランティアとしての参加であり、受診者の安全性や事故発生時の体制を含め、必要最低限の取交しが必要と考えられ、検討の余地がある。薬剤と診療材料はSPD方式が導入されており、内部牽制や棚卸しも適切である。
 安全衛生管理は病院で実施され、月1回委員会が開催され、職員健診は100%で、年2回防災訓練が実施されている。感染性廃棄物等の処理も適切である。
 企業や健保組合との契約は適切で、ホームページや広報誌の発行など地域への情報提供も適切である。とくに、連携医療機関向けのアンケートを定期的に実施することにより、ニーズを把握して質改善を図っていることは評価できる。

2.受診者の満足と安心

 日祭日オープンやレディースデイの設定はないが、マンモグラフィや腹部超音波検査、心電図等は女性技師が担当し、女性受診者に配慮している。予約直前や当日受付時に出された要望は、青色の用紙に記載され、スタッフ間の情報共有に役立てている。受診案内書や健康調査票はわかり易く作成されている。
 時間差受付を実施しており、当日のオプションの申し込みも可能である。検査開始時の説明と対応も、マニュアルに沿って適切に実施されている。病院5階の健診部門にはコーディネーターを、1階と2階の検査部門には誘導スタッフを配置し、スムーズな案内を心掛けている。前回受診時のチェック内容や最新の情報は、受付時から青色の用紙によって共有されている。検査担当者名の表示はされているが、わかりにくい部署が見受けられ改善が望まれる。
 待合室フロアは十分なスペースが確保され、空調チェックは毎日担当者を決めて適切に行われている。また、待ち時間を利用してコメディカルによる健康講話を実施しており、定期的に見直しもなされ、内容は充実している。
 プライバシーに関しては、呼び出しは原則的に名前で行っているが、番号による対応も可能である。前回指摘事項である超音波検査室に関しては、1室1名ずつ入室するように改善されている。検査開始時間は一般患者と重ならないように、早めの時間帯に設定されている。受診者本人の確認方法は、マニュアルによって定められおり、適切に運用されている。
 検体検査はマニュアルに沿って実施され、異常値やパニック値の再検や報告体制があり、内部および外部精度管理も適切である。生理機能検査と超音波検査、放射線検査はマニュアルに沿って管理され、トラブル発生時の対応も適切である。
 受診者の声は期間限定のアンケートや、待合に設置された意見箱などから把握されており、また口頭による意見も記録しており、全体ミーティングにて共有されている。業務改善は人間ドック委員会やドック連絡会にて継続的に取り組んでおり、次年度に改善が評価された事例も記録されている。
 セーフティマネージメントでは、インシデント・アクシデントレポートは全職種から提出され、情報共有されている。緊急時の対応訓練が行われているが、今後は受診者の急変を想定したケースも取り入れるとなおよい。感染管理では、院内環境ラウンドを月1回実施し、環境点検と指導が行われている。職員の感染防止では、院内発生状況の公開と注意喚起、職員健康チェックを行っている。

3.人間ドック健診の質の確保

 医師の体制では、常勤の人間ドック認定医が在籍しており、病院との兼務医5名と非常勤医師9名が業務に携わっており、各種専門医の資格を有している。医療職については、放射線技師1名のほか、看護師4名が専従で健診に携わっており、管理栄養士が人間ドックアドバイザーの資格を取得予定である。
 職員教育では、病院の教育研修委員会が年間計画を立案しており、センター独自の研修も実施している。学会や研修会への参加には、すべての職種で旅費規程等が明示されている。専門教育に関しても学会やドック学会等へ参加しており、事務職員も連続で学会発表しており高く評価される。
 検査項目は人間ドック学会が提示する項目を実施しており、オプション検査項目の見直しや、新規オプション検査の検討も行われている。画像は専門医が二重読影を行い、眼科と婦人科は専門医が判定している。判定区分は人間ドック学会に準拠しており、年3回のカンファレンスで検討されている。結果報告書は2年から3年表示に改訂され、経年変化がわかり易くなっている。
 当日の結果説明は胸部X線と内視鏡、マンモグラフィを除いた項目について100%実施されている。看護師や管理栄養士による保健指導と栄養指導が行われている。運動指導については、近隣のスポーツジムやフィットネスクラブと提携しているが、契約上の不備があるため改善が求められる。
 健診結果に関する問い合せに対してはマニュアルに沿って対応されているが、記録には対応記録の欄がないため、整備されることが望ましい。
 受診後のフォローアップでは、精密検査の指示率は適切で、近隣の医師会会員施設に対して紹介状や返信状に関するアンケート調査を行い、同時に医師会にも返信依頼を働きかけるなど積極的に取り組まれている。
 追跡検査の実施率向上を目的として、平成29年度からフォローアップ健診を開始し、とくに他施設に対しては電話での確認作業が行われており、今後の実施率の向上に期待する。
 健診の有用性では、人間ドック学会や全日病が実施する調査研究に参加しており、調査結果の確認や検討もなされている。また、毎年人間ドック学会学術大会に参加し演題発表を行っている。

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