日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

愛知県厚生農業協同組合連合会 江南厚生病院 健康管理センター

総合評価

 江南厚生病院健康管理センターは、愛知県江南市にある同病院の一部門として運営されている。同病院は江南と布袋にあった2つの病院の合併により、平成20年に新しく建設された。
 年間の受診者数は、一日ドック約6,700人(継続受診率71.4%)、その他の健診が約7,600人である。受診者数は増加傾向にあり、施設面からはまだ受け入れの余力はあると考えられる。本機能評価は、初回認定が平成22年で今回が初めての更新審査である。
 施設の運営に関しては、理念・基本方針を愛知県厚生連・江南厚生病院・健康管理センターが各々で作成し、独自色を出して掲示されている。中期計画と年次計画が作成され、月次と年次の報告・検討が行われ、職員に周知されている。業務契約と顧客別の法人契約は適正に締結されている。情報機器とシステム関係は、病院の情報処理担当者により院内連携が機能するよう構築されている。
 受診者の満足と安心に関しては、女性受診者への配慮から婦人科フロアが設置され、女性医師の担当日を増やすなどの対策が取られている。今後、女性更衣室の化粧台や入口のカーテンなど、環境面のさらなる充実に期待したい。業務改善については、前回の機能評価受審以降、検査マニュアルの整備や精密検査実施率の改善、オプション検査項目の積極的な追加などの改善が見られ良好である。
 健診の質に関しては、病院各科との連携がなされ、認定医・専門医の資格を有する医師も多く、医療の質も確保されており、豊富なオプション項目の実施を可能にしている。人間ドックコース内での内視鏡検査は原則実施していないが、健康管理センター入口横に病院の内視鏡専用フロアがあり、健診中の移動も違和感なく行える環境にあるので、今後はスクリーニングとして積極的に取り入れることも期待したい。
 受診後のフォローアップは、精密検査対象者に健診3ヶ月後に受診勧奨がなされており、併設病院中心に経過の把握がなされている。生活習慣病の追跡検査は対象者を絞って実施されており、今後は実施体制がより整備され、更にその結果を受診者の健康管理や指導体制の評価に活用する仕組みが確立されることも期待したい。
 総合的な見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 理念・基本方針・受診者の権利が健康管理センターとして独自に作成され、施設内掲示等により周知されている。就業規則やその他細則を運営規程集として病院が作成し、健康管理センターでも共通に使用している。倫理規定や個人情報保護などに関する委員会は病院で組織され、健診職員は健診医療に係る部分と防災対策などの各委員会に参加している。
 経営・運営計画については、3年間の中期計画を作成し、月次と年次で報告が行われ、検討内容は院内コンピュータと回覧により適宜職員への周知が図られている。病院組織の一部門ではあるが、指揮命令系統は健康管理センター部門として一本化され、病院各科との連携も円滑に実施されている。そのため、所属の職員と病院兼務の職員数で十分な体制となっている。財務処理については、料金の収納や会計処理が適切に行われている。
 情報システムに関しては、病院の担当者により一元管理されており、医事電子カルテ・画像処理システム・健診システム間で情報が共有化され、受診者と患者との同一IDによる管理でデータの相互活用がなされている。円滑なフォローアップが可能であり、利用者と診療側双方にとって優れた体制が構築されている。 
 委託業者との契約は病院総務により一括管理されており、健診の法人契約は健康管理センター渉外により適正に実施・管理されている。薬剤と診療材料は定数管理されている。
 安全衛生管理として、職員の健康管理と感染症対策、及び医療廃棄物の保管と処理は、病院と一体となり適正に実施されている。
 企業・健保との契約は適切であり、また地域住民に対する広報活動として地域のイベント参加などが行われている。

2.受診者の満足と安心

 月に2回、土曜日も受診日として設定している。混雑を避けるため、受付時間を3部制にするなど、受診者の便宜が図られている。女性更衣室は受付すぐ後方にあり、入口にはカーテンがあるもののドアの開閉の際に周囲の視線が気になることも考えられ、更衣室の位置やカーテン・ロッカーの配置などが調整されるとより安心感が得られると思われる。
 内視鏡検査は病院で実施されているが、内視鏡センターへの移動は容易であり、順番が来るまで健診フロアで待機することが可能である。内視鏡施行医や介助の看護師など直接担当するスタッフの名前は現在表示されていないので改善を期待する。
 フロアの要所にはアテンダントスタッフが常駐し、各検査部門が混雑しないように適宜調整している。上部消化管X線や婦人科検査時には、オリエンテーションのDVDが放映され、適切に情報提供が行われている。
 プライバシーへの配慮については、番号による呼び出しも可能で、また血圧測定と採血はオープンスペースであるが、カーテン等で目隠しされている。
 検体検査の管理体制は病院と共有しており、内部・外部精度管理がなされている。検査機器は日常点検と定期点検がなされており、適切に管理されている。
 受診者の声はご意見箱と年3回のアンケート調査で把握し、業務改善に繋げている。業務改善委員会は月に1回開催され、対応が図られている。
 セーフティーマネージメントについては、委員会を中心に体制が確立している。感染対策としては、感染防止マニュアルを作成し、職員への感染防止に努めている。

3.人間ドック健診の質の確保

 人間ドックを実施するのに必要な医師と技術職の職員数は十分確保されている。認定医や専門医の資格を持つ医師が多く在籍している。病院各科との連携により、専門領域の二重読影、オプション項目の充実、受診後の再検査・精密検査などのフォローが円滑に実施されている。
 研修・教育関係は、全職員対象と職種別専門領域対象の年間計画が作成され、外部研修参加の際の旅費規程なども適正に作成されている。年度計画以外でも申請に基づく参加が認められており、委託業者からの参加も実施されている。
 検査項目は人間ドック学会に準拠し、実施されている。認定医と専門医による二重読影が実施され、健診の質が確保されている。
 画像ファイリングは病院の専用フロアで電子カルテ・健診システムと共に適正に保管され、データの利用が容易で、病院との連携が図られている。当日の結果説明は全員に実施され、画像を含めた多くの検査結果が医師面接時に揃っており評価できる。当日は画面上で説明され、後日に結果報告書が送付されている。希望者には当日にも簡易版の結果報告書を渡しており、受診者満足にも繋がる取り組みであるので、今後は全員に提供することも検討されると更に良い。報告書は3年間の比較であるが、データ自体はすべて永久保存となっている。
 必要に応じて医師から指示票が出され、結果説明に続き保健師と管理栄養士による生活習慣病の指導が行われている。但し実施率は僅かであり、また運動機能的な指導を行う職員の配置と環境も無いため、今後の検討課題とされたい。
 精密検査が必要な受診者は、併設病院での予約を健診当日に取ることが出来る。受診後のフォローアップは、3か月後に受診勧奨がなされており、返信報告書もファイルされている。二次検査は併設病院が中心で、他院利用の精密検査把握率はまだ低いため、医療連携の推進も更に進められたい。生活習慣病の追跡検査についても自施設中心に実施しており、今後は他施設実施者の経過の把握や再検査結果の管理・活用等、更なる積極的な取り組みを期待する。
 健診の有用性については、院内症例検討会を行い、学会等での発表も行われている。

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