日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

公立学校共済組合  東海中央病院

総合評価

 公立学校共済組合東海中央病院は公立学校共済組合を設立母体とした、岐阜県各務原市の中心地に位置する職域病院である。昭和30年に開院し、昭和40年に人間ドックを開始してこの8月に50年を迎える。
 年間の受診者数は一日ドック約3,000人、二日ドック約4,200人(継続受診率75.3%)、その他の健診が7,000人である。本機能評価は平成22年に初回認定を取得し、今回が初めての更新審査である。
 平成23年に病院を新築し、健診施設も大幅に改良された。検査室等は個室化し、一部パーテーションを利用して、プライバシーが確保されている。CTとMRI以外の検査はドック専用となっているため、一般患者と同じ空間にいることは少なく、動線も短い。またゆったりとしたスペースが確保され、清潔感があり快適な環境である。内容を充実させようとする職員全員の取り組みが随所に現れている。
 各種マニュアルは整備されているものの、一部のものは作成日が不明で、教育やワクチン接種の記録などが保管されていない点は改善されたい。また、感染性廃棄物(採血後の針)の保管・管理については継続的な配慮を期待する。
 初回認定時の指摘事項として、当日の結果説明率の向上を指摘されたが、受診者への積極的な意識づけを行い、後日指導も実施するなどの改善を行い、学校の教諭という忙しい職種に対応した面接体制をとっている。二日ドックでは全受診者に対して、結果説明を実施し、一日ドックでも51%に上昇しており、今後の更なる充実を期待する。また今後は、保健指導も充実されたい。
 経過観察の受診者に対するフォロー体制は、今回の更新を機に見直しが進んでおり、今後も継続的な実施を期待する。
 総合的見地から、人間ドック健診施設機能評価の更新に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 理念と基本方針は定められ、見直しも経営会議で行われている。職業倫理に関する規定は公立学校共済の規定を準用し、細則は独自に作成している。年度計画や中期計画は病院として策定され、経営としての結果の確認もなされている。
 組織図は病院の一部として位置づけられているが、センター独自にも作成されている。会議体系は明確であり、センター検査科と看護師は毎月第二木曜に会議が設定されている。健診料金は病院の自動支払機で収受されて、毎日集計表を出力し、運営協議会にて最終確認されている。
 情報システム管理については、今回の受審を機に3ヶ月に1回のパスワード変更が義務付けられ、体制が整備された。情報機器のトラブル時への対応マニュアルが策定され、適切に対応されている。委託業務の管理体制については、契約は随時契約および更新であり適切に運用されているとのことだが、契約時の選定基準や委託業務の定期的な見直しと検討の仕組みは必要である。薬剤および診療材料の在庫管理はSPD方式で、適切に管理されている。
 安全管理体制については、法令順守され、防火訓練は年二回、防災訓練は年一回行われている。感染性廃棄物と産業廃棄物は適切に管理されていることが、マニフェストで確認できた。なお、採血室における感染性廃棄物保管については、専門業者による回収が1週間に一度であり、回収日までは採血室内で一時保管している状況であり、継続的な配慮を望みたい。
 ドックのユーザーは公立学校共済の3支部であり、情報交換は密接に行われている。

2.受診者の満足と安心

 二日ドックは、曜日により男女を分けて実施しているが、一日ドックは男女の曜日の設定はない。3月に夫婦の日を設定して、夫婦受診者を受け入れている。受診案内書はリニューアルされ、注意項目もわかりやすくなっている。手順書やQ&A集は整備されているものの、作成日の記載がないので今後改善されたい。
 平成23年に新築された施設であり、スペースも十分に広く、快適な環境を維持されている。
 プライバシーに関しては、パーテーションでの仕切りや個室化される等、前回更新時より取り組みが進んでいる。
 検査の管理体制では内部・外部とも適切で、その記録も保管されている。検査機器と放射線機器の管理はマニュアルも含め、適切に行われている。作成・改定日が明記された作業書にはパニック値発生やトラブル発生時における詳細な手順も書かれている。
 アンケートは全員に対して実施しているが、ご意見箱に自主的に入れてもらったものを回収しており、回収方法をさらに検討されるとよい。また、意見箱の設置場所についてもさらなる工夫がされるとよりよい。業務改善では、前回の指摘事項に関して、継続的な取り組みを期待する。
 セーフティーマネージメントや感染管理はマニュアルが整備され、AEDや救急カートも十分に設置されている。教育の記録やワクチン接種の記録が十分でないので改善を望む。

3.人間ドック健診の質の確保

 医師及びスタッフの体制は適切で、待ち時間が長くならないように病院の応援も得てスムーズである。スタッフに対する教育研修は病院全体で取り組まれておおむね良好であるが、接遇や倫理関係の研修は行われていない。看護科は独自に外部研修会にも参加しており、研修報告書提出後に自己評価や他己評価を行い、研修実績の確認をしており、優れている。また、事務職は本部研修も行われている。
 検査項目はドック学会のガイドラインに準拠している。画像や眼底等の読影は病院の応援もあり、専門的知識を有する医師が適切に行っている。検査の判定基準は人間ドック学会の判定基準に準拠している。
 当日の医師による結果説明は、一日ドックの実施率が51%である。午前と午後に各1名の医師が説明にあたり、合理的に運用されており、後日結果説明も一回に8人枠で月40人をこなしている。このことは学校の教諭という忙しい職種に対応した面接体制である。
 保健指導については、マニュアルに基づき保健師2名、看護師3名のスタッフが特定保健指導契約のある者のみ行っている。人間ドックとしての生活指導は医師の結果説明時に行っている、保健師はこの他に栄養指導や運動指導も行っている。人間ドックの保健指導も今後充実されたい。
 受診後のフォローアップは電話相談の仕組みの中で医師が回答しているが、詳細な記録はなくメモ程度である。追跡検査に関しては、今回の受審を機にこの12月より「C」判定の分も開始した。現時点では返信率はまだ10%未満と低率であり今後の継続的な取り組みに期待し、実績を積むことを望む。
 健診の有用性の検討では、院内で検討を行い、ドック学会でも演題を3題発表している。

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