日本人間ドッグ学会

  • ホーム
  • よくある質問
  • お問い合せ

総合評価・領域別評価

医療法人 オリエンタルクリニック

総合評価

 医療法人オリエンタルクリニックは、昭和47年に設立された人間ドック専門施設で、名古屋市の地下鉄今池駅から徒歩1分のビジネス街にある。
 内視鏡及び子宮がんの検査室は、グループ組織である一般社団法人オリエンタル労働衛生協会・メディカルクリニックを利用している。なお、メディカルクリニックは同ビルの一階にある。医療スタッフも兼務者が多く、安全衛生委員会等の会議も合同で実施されている。
 年間の受診者数は、一日ドックが約19,000人、二日ドックが約50人(継続受診率81.1%)、その他の健診が約2,700人である。前回受審時と比較して、人間ドック受診者数は約4,000人減少しているが、同ビル一階のメディカルクリニックでの生活習慣病等のコースへの変更であり、グループ全体としての受診者数はさほど減少してはいない。
 本機能評価は平成20年に初回認定を受け、今回は2度目の更新審査である。
 理念と基本方針、受診者の権利は明文化されている。受診者の権利に関してはパンフレットへの記載はされていない。情報システムの管理体制は適切で、Pマークを取得し、バックアップも石川県内の業者と近々契約する予定であり、評価できる。
 各種マニュアル等には作成や改訂の年月日の記載が徹底されておらず、今後の整備の際には記載される事が望まれる。
 女性専用の健診は毎日実施し、要望により女性医師や技師での対応を行っている。乳がん検診において、乳腺腫瘍等が疑われる受診者に対しては、無料でエラストグラフィーを受診当日に実施するなど、受診者に向き合った対応がなされていることは評価できる。
 健診の進行を円滑に実施するために確立された誘導プログラムにより、混雑状況に応じて検査と診察が行われている。プライバシーマークを取得しており、マニュアルや運用の面で配慮されており、施設環境も整えられている。
 健診専門医・認定医資格取得した医師が常勤医として勤務している点は適切であるが、医師免許書や認定書等の管理については、グループ一括管理であるため、今後は、クリニックとして整理されるとよりよい。画像読影をダブルチェックで実施し、成績表にメタボリックシンドロームの判定を掲載するなど、時代に即した対応が成されていることは評価できる。当日の医師による結果説明と保健指導は、実施率向上に向けた取り組みを期待する。
 受診後のフォローアップでは、追跡調査が必要な受診者へのフォローはマニュアルが整備されており、今後の実施率の向上を期待する。
 総合的な見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 施設の理念と基本方針は明文化され、院内やパンフレット、ホームページに掲載されている。受診者の権利に関してはパンフレットへの記載を期待したい。職業倫理では、セクハラ・パワハラへの対応方法が明文化されており、メンタルヘルスに関する院内講習会で周知されている。中長期計画を基に年度事業計画や事業報告が作成され、職員への周知もなされている。
 組織に関しては、オリエンタルクリニック(医療法人)とメディカルクリニック(一般社団法人オリエンタル労働衛生協会)が一体化された会議や委員会が構成されており、ドック会議はオリエンタルクリニックのスタッフ会議である。健診料金の収受および会計処理は適切に実施されている。
 情報システムでは、管理マニュアルに従いアクセスするパスワードを2ヶ月に1回変更している。Pマークを取得しており、バックアップも石川県内の業者と近々契約する予定であり、評価できる。
 委託業務に関しては月2回のドック会議内で、委託業務関する議題を挙げて必要に応じて検討している。また、医薬品や医療材料の管理はMS法人にて実施されており、オリエンタルクリニックのスタッフは管理に携わっていない。今後、確認業務にスタッフが関与することが望まれる。
 安全衛生管理では、月1回委員会が開催され、職員の健康診断や火災、防災訓練が実施されている。感染性等の廃棄物の処理も適切である。
 企業健保組合との契約は適切で、健診結果のフィードバック等の情報提供がなされている。

2.受診者の満足と安心

 利便性では、レディースデーや日祭日のオープンはないが、受診者の都合に合わせた受診日と時間帯の対応がなされている。女性専用の健診は毎日実施し、要望により女性医師や技師での対応を行っている。
 時間差で受付を行い、当日でもオプション検査の申し込みが可能である。検査前問診は看護師だけでなく、教育された検査技師も行っている。誘導プログラムが確立され、検査の混雑具合により柔軟に対応する円滑な検査と診察が行われている。待合に雑誌やTVなどが整備され、室温も管理されて、環境が整備されている。プライバシーに関しては、一部の検査はパーテーションで仕切られているが、検査室のほとんどが個室化されておりおおむね適切である。プライバシーマークも所得しており、施設環境とマニュアルや運用の面で配慮がされている。
 検査の管理体制は、院内に自前の検査室を設け、細胞診等を除いて2時間後には検査結果が判明しているが、さらなる短縮ができるとなおよい。内部および外部精度管理は適切である。検査機器の管理体制は確立されており、トラブルに対してもマニュアルに沿って適切に対応している。
 業務改善では、ご意見箱を設置し、初回受診者限定のアンケートを実施しており、改善に役立てている。業務改善では、夕礼やドック会議で継続的に取り組まれている。前回の指摘に対しては一部改善されているが、さらなる改善を期待する。
 セーフティーマネージメントでは、緊急対応マニュアルに沿って対応し、インシデント・アクシデントレポートはファイリングされている。感染対策については、感染防止マニュアルに沿っておおむね実施されているが、子宮がん検診時の使用器具の管理書類および消毒マニュアルがなく、早急な整備が望まれる。職員に対してはインフルエンザやB型肝炎ワクチンの予防接種を実施している。

3.人間ドック健診の質の確保

 スタッフ体制は、ドック認定医やドック健診専門医の他、各専門医の資格が取得されており、検診マンモグラフィー読影認定医師も非常勤を含め6名体制である。医療職も人間ドックアドバイザーや超音波検査士、胃がん検診専門技師、検診マンモグラフィー撮影認定診療放射線技師などの資格を取得しており、評価できる。
 職員教育は、教育マニュアルにそって実施されている。医師は学会に参加しており、医療職では認定技師による院内講習会にて専門教育がなされている。事務職は外部の講習会に参加している。
 検査項目は人間ドック学会の検査項目を実施しており、任意項目も運営会議で承認されている。画像診断は専門職による二重読影で、判定基準は人間ドック学会の判定区分に準拠している。当日の医師による結果説明は、X線や心電図、超音波検査も併せて説明がなされている。実施率は一日ドックで56.0%、二日ドックで68.1%であり、実施率の向上が望まれる。
 保健指導に関してはマニュアルが整備され、一部実施されているが、実施率が1%に届かないので実施率の向上が望まれる。成績表にはメタボリックシンドロームの判定が検査値と伴に特記されている。その判定基準は独自であるが、治療との整合性を考慮して対応がなされている。
 精密検査のフォローアップは、連携医療機関へスタッフが訪問するなど連携強化が図られている。乳がん検診に関しては精密検査の実施率が高く、約半数が自施設で受診している。さらに異常所見が懸念される受診者は、エラストグラフィーを受診日当日に実施することも可能である。追跡調査が必要な受診者へのフォローについては、マニュアルは整備されているが、今後はさらなる実施率の向上に期待する。
 健診の有用性に関しては、全国平均値との比較や、紹介状の返信状況から有用性の確認を行っている。学会発表についても積極的な取り組みを期待したい。

<<<機能評価認定施設一覧へ戻る

PAGE TOP