日本人間ドッグ学会

  • ホーム
  • よくある質問
  • お問い合せ

総合評価・領域別評価

医療法人社団 同友会 春日クリニック 人間ドック・健診センター

総合評価

 同友会春日クリニック人間ドック・健診センターは、1974年に人間ドック専門機関としてスタートし、最新鋭の検査機器と高度な技術をもつ医療スタッフ、更に、豊富なオプション検査により高精度な人間ドック健診を実施している。
 当施設の人間ドックコースには、A、B、C 3つのコース設定があり、3コース共に学会が定める基本検査項目を満たし、年間の人間ドック受診者数はA、B、C合計して約12,500人である。なおB,Cコースは、基本検査項目にCT等のオプション検査が追加されたコースとなる。
 また、学会が定める基本検査項目とは別に、各健保組合と項目を個別に契約したオリジナル人間ドックコースの設定もあり、それらの受診者数は、上記ABCコース合計約12,500人の他、約19,100人を受け入れている。ドック学会の基本検査項目は、胸部X線検査が2方向であるのに対し、オリジナル人間ドックコースの多くは、胸部X線検査は1方向となっている。
 宿泊ドックは年間約350人、ドック以外のその他健診は91,000人にのぼる。
 なお、本機能評価は、平成20年に初回の認定を取得しており、今回が2回目の更新審査である。
 施設運営のための基本体制については、法人の中期計画に沿って、法人の組織の一部として運営されている。健診センター独自の運営会議を月1回開催し、関連する全部署が出席して開催されている。
 健診フロアは男女別で、環境面については、ストレスなく検査を受けられるように快適な環境づくりがなされている。年に数回日曜日に、受診者も健診スタッフも女性のみという日を設定する等、受診者のニーズに合わせ利便性にも配慮がなされている。
 医師による当日の結果説明の実施率は51%と低率であるため、ラボからの血液検査の集配回数を増やすなど、午前中から結果説明が実施できるようにする工夫も検討いただき、実施率向上に向け取り組まれたい。
 精密検査等のフォローアップについては、施設内に「各種疾患別専門外来」を置き、専門医により精密検査及び経過を観察する等、今回の受審を機にさらなる体制強化がなされ精検受診率の向上に努めている。また追跡検査が必要な受診者のフォローは、「お客様相談室」の電話にて再検査の受診勧奨や紹介状の返信督促などを行っており評価できる。今後も継続的な取り組みを期待したい。
 総合的見地から人間ドック健診施設機能評価認定(更新)値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 法人の理念を基に、独自の基本方針と受診者の権利を施設内掲示し、パンフレットやホームページ等で周知している。就業規則などの各種運営規定は法人全体で作成している。職業倫理では、倫理規定を職員に配布し、倫理委員会が不定期に開催され、職員の相談窓口として社内ハラスメント相談室を設置している。
 法人の中期経営計画では15項目の計画が策定され、優れているが、単年度の事業計画は事業収入などの数値目標のみである。予算書と決算書は作成されており、毎月開催される法人の統括会議には部門部長と事務長が出席して、月次決算の進捗を報告している。
 法人の組織図の他、健診センターの組織図と業務分掌が作成されている。会議体系は明確にされ、各会議の委員長と委員が決められている。また、健診センター独自の運営会議を月1回開催し、関連する全部署が出席している。料金の収受及び会計処理は適切である。
 情報システムでは、管理マニュアルを職員に周知し、機器のトラブル発生時はシステム管理部が都度対応している。健診システムや画像保管装置のサーバーは、近隣の本部ビル内に置かれて管理されている。また、委託業務の選定と見直しは評価表により本部で行っているとのことである。
 薬剤や診療材料の在庫管理体制については看護部が行っているが、管理の手順書がなく、発注と検収、納品、在庫管理の決裁と承認が明確でない。トラブルや事故が起きないようにルールを決めて管理されるとよりよい。
 安全衛生管理では、衛生管理者と産業医を選任し、毎月委員会を開催しており、職場巡視も行われている。職員の健康診断や防災訓練も適切に実施され、感染性等の廃棄物の処理も適切である。
 企業や健保との契約を約1,000社と交わしており、個人の健診情報については、個人情報保護の観点から受診者に合意を取っている。また、地域住民との関係では年3~4回の講演会等を開催し、時流に合ったテーマで情報を提供している。

2.受診者の満足と安心

 健診フロアは男女別であり、女性フロアは女性スタッフのみで健診を実施している。さらに年に数回、日曜日に女性対象の健診を女性スタッフのみで行っている。子宮がんと乳がんの検診は毎日実施しており、受診者にわかりやすい案内書や問診表を送付している。
 時間差で受付を行い、質問に対するマニュアルやQ&A集も作成されている。また、各階にフロアスタッフを配置しており、専門スタッフや検査技師が質問に対応している。受診者情報はシステム内の記録と当日のメモにより、スタッフ間で共有しており、担当者名は明示されている。施設内は清潔で、職員によりチェックが行われ、靴下やひざ掛けが用意されて、敷地内禁煙である。
 プライバシーに関しては、名前を呼ぶことを希望しない受診者に対応できる体制を整えている。検査室や診察室、検体の取り扱いもプライバシーに配慮され、検査結果に対する守秘義務については徹底されている。
 検体を含む各種検査の管理体制は適切であり、トラブル対応を含めたマニュアルが整備されている。検体検査の内部および外部精度管理は適切で、検査機器の点検は確実に行われている。
 業務改善の取り組みについては、受診者からの要望とアンケート調査から問題点を収集し対応する仕組みがあり、今後は対応の過程を記録に残すことを検討されたい。業務改善では、前回の指摘事項については改善が行われており、今後とも継続的な取り組みを期待する。
 セーフティーマネジメントでは、インシデント・アクシデントレポートの検討と対策が行われており、AEDが設置され、緊急時の対応訓練も行われている。感染管理では、受診者および職員に対する感染対策は適切に行われている。

3.人間ドック健診の質の確保

 医師の体制は常勤医師が13名で非常勤を含め22名の体制であるが、内視鏡と医師面接で待ち時間があり、より一層の工夫を期待する。医療職は適正なスタッフ数で必要な資格が取得されている。職員教育では、研修計画に沿って教育研修を実施している。ただ、各種研修会への参加記録が確認できないものが散見されたので、必ず研修の参加報告書を作成して、非参加者にも伝達されたい。
 春日クリニックの人間ドック受診者数の合計は、約31,600人であるが、そのうち学会が定める検査項目を満たす受診者が12,500人、胸部X線検査が1方向である個別契約の人間ドック受診者約19,100人である、今後、出来る限り学会の基本検査項目を実施されたい。
 画像は放射線科医とのダブルチェックであり、心電図は循環器医が、眼底写真は眼科医が読影している。判定基準は人間ドック学会のそれに準拠している。
 当日の医師による結果説明が51%と低いので、血液検査の集配回数を増す等、現行の午後1時15分より早い時間から始めるなどの工夫を行い、実施率の向上を期待したい。同様に保健指導と栄養指導は実施率が低いが、昨年12月よりスタッフを増員して実施率の向上に努めている。
 健診結果に対する質問や相談については「お客様相談室」を設置し、保健師等3名のスタッフを専任で配置しており、更にマニュアル等も整備しているものの、様々な相談が寄せられ、対応には苦慮している様子である。本年度は現在のところ約4,700件の相談が寄せられており、受診者からの質問や相談を改善に役立てる仕組みがあるものの、改善実施件数は少ない。
 精密検査のフォローアップでは、実施率が低いが、施設内に疾患別フォローのための専門外来を設置して、専門医による精密検査及び経過を観察している。追跡検査が必要な受診者へのフォローは、「お客様相談室」にて再検査の受診勧奨や紹介状の返信督促などを行っているが、追跡検査の受診率は低調であり、今後充実した運用が期待される。
 健診の精度や有用性については、結果の統計処理を行い、事業年報への展開や施設内の精度管理委員会での検討の他、人間ドック学会等にも積極的に情報提供し、人間ドック学会でも毎年学術発表している。

<<<機能評価認定施設一覧へ戻る

PAGE TOP