日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

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総合評価

 グランドタワーメディカルコート・ライフケアクリニックは、広島市の中心地に位置し、高層ビルの4階フロアに、平成17年に開設された健診施設である。
 年間の受診者数は一日ドックが約5,800人(継続受診率72.7%)、その他の健診が約3,500人である。本機能評価は平成20年に初回認定を取得し、今回は2度目の更新審査である。
 前回受審時と比べて運営規定集が整備され、委員会数も実態に即して集約されて適切に運営されている。職員は院内ネットワークで法人の年度計画や目標を閲覧することができる。
 情報管理については、健診システムが前回から更新され、運用管理規定に沿って適切に管理されている。
 受診者の満足と安心に関する領域について、乳がん検診は女性スタッフが対応し、子宮がん検診では予約時に女性医師の選択も可能である。待合スペースはゆったりとして余裕があり、検査室には植物をモチーフにした壁紙が張られ、癒しの空間が提供されている。
 採血、視力、聴力、身体計測、肺機能検査などが一室で行われているが、入室者数の制限や仕切りパネルの設置、検査モニターの画面を見ながら検査結果を確認するなどのプライバシー保護にも工夫がなされており適切である。
 受診者の意見・要望の把握についてはご意見箱の設置、また前回の指摘事項を受けて期間限定でアンケート調査も実施され、業務改善に役立てられている点は評価に値する。ご意見箱の設置場所については、受診者の視点に立ち、投書しやすい場所への移設等、検討されるとよりよいと思われる。
 職員体制については、前回受審時より医師が1名増員され、専門資格の取得も十分である。一方、職員教育については、外部研修に参加した際の参加報告が行われていないとのことで、今後は報告体制の構築も検討されたい。
 当日の医師による結果説明は全員に行われ、さらに必要に応じて管理栄養士による指導も約4割の方に行われており評価でき、今後も継続的な実施をお願いしたい。
 受診後のフォローアップではフォロー体制についてのしくみは以前からあるが、精検実施の把握率はやや低率であり、さらなる工夫、体制強化が望まれる。
 日本人間ドック学会をはじめ学会等への演題が18回、論文が10回と多く、熱心に発表されており特筆できる。
 総合的な見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に価すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 健診部門独自の基本方針と受診者の権利を院内に掲示している。職業倫理については、従業規則を定め、施設管理医師を相談窓口としている。前回受審時より運営規定集が整備され、各課に配布されている。
 年間事業計画と目標を定め、月1回の運営委員会で達成度を報告して健全経営に努めており、職員は院内共有ネットワークで閲覧することができる。
 全体の組織図と委員会組織図が作成されており、健診施設運営委員会と治験審査委員会には外部メンバーが参加している。前回に比べて委員会が集約され、実態に即した適切な運営がなされている。料金の収受は受付が行い、事務長が会計を担当し、財務諸表等は業務委託している。月次と年次の会計報告は運営委員会で報告されている。
 情報システムは前回より更新され、情報運用管理規定に沿って、アクセス制限と1年更新のパスワード管理が行われている。委託業務はビルの管理業務委託業者の中から、見積で選定している。薬剤や診療材料の在庫管理は、毎月棚卸を行って適正な在庫量の把握に努めている。
 安全衛生管理では、安全衛生推進者を選任し、職員の健康管理を行い、ビルの防災訓練に参加している。感染性等の廃棄物は、週に1回業者が回収するルールになっており、個人情報に関する書類は保存年数が経過後に専門業者が溶解処理を行っている。
 企業健保組合との契約は適切であり、依頼のある一健保に対しては、データを分析しフィードバックされている。

2.受診者の満足と安心

 利便性では、健診は平日のみの実施であり、土日祭日のオープンやレディースディなどの設定はない。乳がん検診は女性医師と技師が担当し、子宮がん検診では予約時に女性医師を選択できるように配慮されている。
 時間差で受付が行われ、検査開始時に内容や注意点が説明されている。健診部門と外来部門は明確に区分されており、動線が交差することはない。検査や診察の担当者名は明示されており、既往歴やアレルギー歴などの情報は、スタッフ間で共有されている。
 待合スペースはゆったりとして余裕があり、検査室には植物をモチーフにした壁紙が張られ、癒しの空間が提供されている。
 プライバシーに関しては、血圧や採血、視力、聴力、身体計測、肺機能検査などが一室で行われているが、入室者数の制限や仕切りパネルの設置、検査モニターの画面を見ながら検査結果を確認するなどの工夫がなされている。また、検査結果の問合せ対応マニュアルによって、受診者本人の確認方法が定められおり、適切に運用されている。
 検体検査の業務マニュアルが作成されており、異常値やパニック値が発生した場合の再検や報告体制がある。内部および外部精度管理体制はほぼ確立されている。検査機器の管理もマニュアルが作成され、適切に運用されている。
 受診者の声は意見箱で収集されているが、待合室のほぼ中央に設置されており、他の受診者や職員の視線が気になる可能性があり、投書しやすい場所に移設することが望ましい。前回の指摘事項を受け、期間限定でアンケート調査を実施しており、健診業務の改善に活用されている。
 セーフティーマネージメントでは、インシデント・アクシデントレポートは医師を含めた全職員から提出され、情報共有がなされている。感染対策では、マニュアルが作成され、全職員にインフルエンザワクチンを接種している。

3.人間ドック健診の質の確保

 医師の体制は、前回に比べて1名が増員されており、人間ドック認定医、人間ドック健診専門医、人間ドックアドバイザーの資格を有する医師が従事している。医療職では保健師は不在であるが、食生活アドバイザーが業務に従事しており優れている。
 職員教育については簡単な教育プログラムがあり、院内研修が行われている。外部研修では規定に沿って申請や旅費等は処理されているが、研修に参加した際の報告は行われていない。
 検査項目は人間ドック学会が提示する検査項目とオプションを適切に実施しており、任意項目も必要に応じて検討されているが、その記録が残されていない。
 読影体制については、ダブルチェック体制が構築されており、MMGは、読影医師を二名記載している。一方、X線(胸部、胃部)においては、二読医師の記載が不明瞭なため、MMG同様に徹底をお願いしたい。
 当日の医師による結果説明は、受診者全員に5分~10分かけて、すべての項目について説明している点は評価できる。さらに受診者の39.7%の方に管理栄養士が指導を行い、記録も残されている。
 受診後のフォローアップでは、二週間後に結果が郵送され、要精検の方には紹介状と施設専用の返書「結果報告書」を同封している。しかし、他施設を受診した場合の返書数と自施設での実施数を合わせても、精検受診率が3割程度と低い。精検実施状況を確実に把握できる体制の構築に向け、今後も継続的な取り組みに期待したい。 健診の有用性については、調査に積極的に参加し、調査結果は人間ドック学会やその他の学会で発表され、研究論文にもまとめられており、質の高い学術活動がなされている。

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