日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

一般財団法人 大阪府結核予防会 相談診療所 大阪総合健診センター

総合評価

 大阪府結核予防会 相談診療所 大阪総合健診センターは、平成21年に新設された9階建ての健診専用ビルで人間ドックを実施している。
 年間の受診者数は、一日ドックが約16,000人(継続受診率69.8%)、その他の健診が約120,000人である。本機能評価は平成19年に初回認定を取得し、今回は2度目の更新審査である。
 施設運営のための基本的体制は確立されており、運営方針や組織体制、財務処理等は適切に運用されている。特に個人情報の取り扱いに関しては、プライバシーマークの取得施設であり評価できる。企業や健康保険組合、地域とも関係は良好である。
 受診者の満足と安心の面では、ドック専用フロアとして全館バリアフリーのワンフロア完結型で配慮されている。“女性にやさしい”を目指して、月曜午後に医師を含め女性スタッフによるレディースドックが設けられている。婦人科と乳腺検査は毎日可能で、検査は女性技師が対応し、場所もドックフロアの一角に纏められている。施設環境については、待合の席数も多く広々としており、清潔感があり快適である。上部消化管内視鏡の枠の増設や健診の流れの見直しなど、前回の機能評価受審から改善も行われ、今後も継続的な改善の取り組みを期待する。
 健診の質の確保も図られており、スタッフ体制は医療職数・事務職数ともに適切である。しかし、医師の結果説明実施率がやや低く、医師の配置体制については検討されたい。受診後のフォローアップとして、結果送付時の受診勧奨および、二次検査未受診者に対しては3カ月後に電話での受診勧奨を行っている。しかし、精密検査と追跡検査の実施率は低率のため対策を望みたい。健診の有用性の検討については、人間ドック学会の調査研究に参加し、平成28年には初めて人間ドック学会での発表が行われたので、今後も期待したい。
 総合的な見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 理念や基本方針は明文化され、施設入口への掲示や、パンフレット・ホームページに掲載されている。職員は理念等が記載されたネームホルダーを携帯し、常に意識するという周知方法は工夫されている。管理規程類や倫理規定についての体制も確立されている。受診者の権利は、個人情報保護の取扱い等について明示されている。
 事業計画等は、体系的に中長期から単年度へと繋がりがあり、会議で検討が行われるなど一体感がある運営がなされている。
 組織図は業務分掌に基づいて構成されており、役割は明確に示されている。会議体として、事業所間での担当者会議や管理者会議、部門毎の会議、委員会などを定期的に開催している。
 料金の収受および会計処理は適切で、理事評議委員会に報告している。
 情報システムは専門部署により管理され、プライバシーマークの取得施設としてセキュリティ対策も施されている。委託業務管理は、業者の選定基準があり、個人情報の管理についても契約書を交わしている。薬剤及び診療材料の在庫管理は、棚卸を行い、日々の管理と定期管理をリンクさせて適正に管理されている。
 安全衛生管理については、委員会を開催し、職員の健康診断や防火管理を行っている。感染性廃棄物や個人情報書類は適切に処理されている。
 企業・健保組合との契約は適切で、訪問による連絡体制を整え、渉外担当により関係作りが行われている。

2.受診者の満足と安心

 利便性への配慮に関しては、月曜午後に女性スタッフによるレディースドックが設けられている。婦人科と乳腺検査は毎日可能で、検査は女性技師が対応し、場所もドックフロアの一角に纏められている。受診案内は分かり易いものが用意されている。
 受付は、時間二部制、4列でスムーズに行われている。検査内容の説明については、独自に写真入りの小冊子を作成しており特筆できる。検査の担当者名は明示され、アレルギー等の受診者情報は電子カルテで確認されている。フロアにはコーディネーター1名と検査票などを持ち運ぶドックガイド6名を配置し、円滑な進行に努めており評価できる。
 内視鏡とオプションのCTを含め、検査はワンフロアで行われ、動線も短い。待合の席数は多く広々としており、清潔感があり快適である。敷地内禁煙で、禁煙学会指導医による禁煙外来も行われている。
 プライバシーに関しては、呼び出しの基本は名前で行われるが、希望者には番号での呼び出しも可能である。診察と問診、心電図・超音波検査は個室で行われ、採血と血圧、計測、視力、眼圧検査は大部屋で行われるが、間仕切りが適切に設置されている。
 検査の管理体制は、始業時前に検体検査の内部精度管理が行われ、外部精度管理サーベイにも複数参加している。検査機器の点検は各マニュアルに沿って実施され、トラブル発生時に関しても受診者対応まで明記され適切である。
 業務改善に関しては、健診時間や接遇、施設環境などについて期間限定でアンケート調査が行われ、評価委員会で検討され対処されている。アンケートの改善事例はホームページに掲載されている。前回の本機能評価更新時から改善が図られており、フォローアップリストの完備や、二次検査受診医療機関とのやり取りの把握の徹底などが挙げられる。
 セーフティーマネージメントについては、リスクマネジメント委員会が設置され、インシデント報告に対応している。感染管理についても各マニュアルに基づき対応しており、職員へのインフルエンザの予防注射などが行われている。

3.人間ドック健診の質の確保

 スタッフ体制については、施設規模に対して看護職や技師、事務員数は適切である。しかし医師に関しては、結果説明医が3名配置されているが実施率は低く、面談医の体制を検討されたい。資格については、人間ドック健診専門医や人間ドック認定医、人間ドックアドバイザー、検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師、超音波検査士などを有している。
 職員教育に関しては、職種ごとに学会や研修会に参加できるしくみがあり、全職員に対する年間研修プログラムも作成されている。
 基本検査とオプション検査の項目は、人間ドック学会に準拠しており適切である。任意検査は定期的に見直され、最近ではアミノインデックスやピロリ菌のABC検診が採用されている。検査の判定については、画像検査はダブルチェック体制で適切である。しかし、判定が学会基準と一部乖離しており検討されたい。独自の画像診断システムを構築しており、過去の結果等も容易に参照できる。検査結果表は過去と今回の3回分が表示され、検体検査以外の基準値は別添の説明書を参照するようになっている。
 健診当日の医師による結果説明は、3並列で5分から10分をかけて、計測と検体検査、胸部X線、生理機能検査について説明を行っている。実施率は57.6%で、向上のための体制整備を望む。また、腹部超音波や上部消化管X線・内視鏡等の結果も伝えられる体制づくりに期待したい。
 保健指導は、医師の指示あるいは受診者の希望により、保健師と管理栄養士が実施しており適切である。今後は、実施率の更なる向上や栄養・運動に関する指導の充実など、指導体制の確立に期待したい。
 受診後のフォローアップとして、結果送付時の受診勧奨、および二次検査の未受診者に対しては3カ月後に電話で受診勧奨を行っている。しかし、精密検査と追跡検査の実施率は低率であり、対策を望みたい。医療連携に関しては、医療機関リストが作成され、紹介状の返書もファイリングされている。
 健診の有用性の検討については、人間ドック学会の調査研究に参加している。平成28年度に初めて人間ドック学会で発表が行われ、今後のさらなる取り組みを期待したい。

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