日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

独立行政法人 地域医療機能推進機構 群馬中央病院 健康管理センター

総合評価

 独立行政法人地域医療機能推進機構・群馬中央病院は、昭和25年に社会保険群馬中央病院として開設し、平成26年に改名された。健康管理センターは昭和35年に病院の併設部門として開設され、50年以上の歴史がある。
 年間の受診者数は、一日ドックが約6,000人、二日ドックが約1,600人(継続受診率80.8%)、その他の健診が約25,000人で、巡回健診も実施している。
 本機能評価は平成19年に初回認定を受け、平成24年の更新審査の際は一日ドックが未整備であったため、二日ドックのみの更新を行った。今回は一日ドック、二日ドック両方の更新審査である。二日ドックの受診者数は5年前の更新時からほとんど変化は無く、継続受診率も維持されている。
 運営の基本体制に関しては、諸規定は全て法人に準拠しており、企業等に出向いてセミナーを開催するなど、積極的に未病対策に取り組んでいる。
 人間ドックの実際の運用の面では、一日ドックと二日ドックで対応体制が異なり、受付も一日ドック1階、二日ドック2階と区別されている。二日ドックでは、待合室に1人用のリクライニングシートが用意され、内視鏡検査や受診後5ヶ月目のフォローアップ健診が無料で提供されている。なお、受診環境については、複数の検査が1室で行われており、仕切り等で対応されているが、プライバシーへの更なる配慮を求めたい。
 健診の質の面でも、一日ドックと二日ドックで体制の異なる部分がある。医師による結果説明は、二日ドックでは全員に実施されているが、一日ドックでは実施率が低く、生理検査の結果が出るまでの時間は30分程度と短いので実施率の向上を望む。保健師による保健指導は、契約等のある受診者もしくは医師の判断に基づき実施されており、今後も積極的な取り組みを期待する。受診後のフォローアップについては、二日ドック受診者への受診勧奨は積極的である一方、一日ドックでは更なる工夫の余地があり、フォローアップ健診などの取り組みを活用して実施率向上に努められたい。
 総合的な見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 健康管理センター独自の理念や基本方針が設定され、ホームページやパンフレット、施設内に掲示されている。職員から募集したセンターのキャッチフレーズも提示されており、工夫が見られる。就業規則や職業倫理は、法人が定める諸規定に準じている。受診者の権利は明示され、権利に基づく対応も図られている。
 事業計画は健診項目ごとに具体的に作成され、センター会議で関係部署の意見を取り入れている。事業報告書は年報としてまとめられ、職員に周知されている。
 組織体制については、組織図が病院全体で作成されている。月に1回、センター会議が開催されており、本院の委員会にもセンター職員が参画している。料金の収受はセンターで行い、日々経理課に提出する仕組みである。会計処理は経理課と連携して行い、管理会議にも報告している。
 情報システム管理については、各権限に基づきパスワードが設定されている。医療データは病院全体で一元化されているが、センターからは本院の患者データが閲覧できない等、個人情報の管理が適切になされている。
 委託業務に関しては、法人の規定に基づいて業者の選定がなされ、業務従事者には安全管理研修を義務付けるなど、適切に管理されている。薬剤の管理は本院と連携し、診療材料の管理は外部委託業者により実施されている。
 安全衛生管理については、本院の委員会に参加し、職員の健康診断が実施され、防災訓練に本院と一体で取り組んでいる。感染性廃棄物の処理も適切である。
 企業や健保組合との契約は適切で、「健保たより」への寄稿やセミナーの開催など情報提供を行っている。

2.受診者の満足と安心

 利便性の面では、女性受診者への配慮として、レディースエリアを設置し、女性医師と女性技師を可能な限り配置している。
 受付は時間差を設けて2~3列で行っており、検査開始前にグループでオリエンテーションを実施している。検査が円滑に進行するよう、マニュアルが整備され、フロアにコーディネーターを1名配置して、進行状況を把握し誘導している。一部のオプション検査は本院で実施しているため、検査動線が長く、継続的な検討を期待する。検査の担当者名は部屋の前に掲示されている。また、既往歴等の受診者情報は、前回健診時の記録が受診者カードに明記されており、安心と安全な検査に配慮されている。
 受診環境については、サロンのような空間で、観葉植物や絵画が配置され、落ち着いた雰囲気である。二日ドックの待合のリクライニングシートは好評で、受診者満足に配慮されている。
 プライバシーの確保に関しては、呼び出しは番号で行っており、検査室等は個室化されている。しかし、採血・血圧・聴力検査の部屋、視力・眼圧・眼底検査の部屋は1室で、パーティション等の配慮も見られるが、継続的な検討を求める。
 検査の管理体制については、検体検査は本院の検査部門で実施しており、内部及び外部精度管理は適切である。検査機器の管理者を週ごとに定めており、記録も保管されている。トラブル発生時の対応フローが作られている。
 業務改善の仕組みについては、意見箱がセンター内に設置され、年2回満足度調査が実施されるなど、受診者の意見を把握している。本院のサービス委員会やセンター会議で検討されているが、改善点を施設内で掲示することも期待したい。
 セーフティーマネージメントの体制については、本院の委員会に参加し、インシデントアクシデントの報告がなされている。救急カートやナースコール、AEDが配備され、BLSやACLSに関する教育訓練が行われている。感染管理は、本院のマニュアルを使用し、職員のワクチン接種も適切に実施されている。検体の移送ルートは受診者と交差する場合もあり、配慮を期待する。

3.人間ドック健診の質の確保

 職員体制に関しては、医師数は適切で、人間ドック認定医・人間ドック健診専門医が配置されている。診療放射線技師や超音波検査士は本院との兼務で関与している。人間ドックアドバイザーやマンモグラフィ撮影認定診療放射線技師の資格取得などに積極的に取り組まれている。
 職員教育については、本院と一体で計画と実施がなされており、全職員が参加できるように複数回開催するなどの配慮がある。職種毎の専門的な研修を受ける体制も構築されている。
 検査項目は、人間ドック学会が定める基本検査項目のうち、梅毒と血液型が結果表に記載されていないため検討を望む。任意項目はセンター会議で協議されており適切である。
 判定基準は本院で検討した基準に準じている。生化学検査では一部人間ドック学会の判定区分に沿っていない項目もあるが、施設内で検討する体制があり、精検指示率も概ね平均的であるため、適切と判断する。X線の読影は二重読影であり、一日ドックでは遠隔地診断と担当医、二日ドックでは本院の放射線専門医と担当医が対応している。心電図は本院の循環器専門医、眼底は本院の眼科専門医が判定している。結果表は、過去2回分の検査データが併記され、X線や内視鏡等の検査画像を添付しており、分かりやすさに配慮されている。
 健診当日の医師による結果説明は、二日ドックは実施率100%だが、一日ドックは50%と低く、全受診者への実施に向けて更なる整備を望む。
 保健師による保健指導の実施率は36.8%であり、保健師による栄養・運動等の健康教室も開催されている。今後は管理栄養士による栄養指導や専門運動員による運動指導なども検討されたい。
 精密検査のフォローアップについては、二日ドックの精検受診率が高く、これは、結果説明時に本院の予約を取り、他の医療機関を希望する場合は紹介状を手渡していることによる。一日ドックの受診者に対しては、結果表に受診案内や外来受診票、返信封筒を同封している。今後も実施率の向上に向けた工夫を望みたい。
 生活習慣病の追跡検査のフォローアップについては、フォローアップ健診(5ヶ月後の生化学検査)を二日ドックの受診者は無料で受診でき、効果を上げている。今後、他施設の実施者の把握など、更なる体制整備を望む。
 健診の有用性の検討については、看護スタッフが中心となり、人間ドック学会や日本看護学会、JCHO学会などで積極的な発表がなされている。

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