日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

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総合評価

 NTT東日本伊豆病院健診センターは、昭和22年に伊豆逓信病院として設立され、平成27年に病院を新築した。入り口は病院と共有の一か所であるが、2階のワンフロアが健診センターで、以前は検査室が離れていたが、現在は検査室や診察室、食堂等をワンフロアに集約している。施設は最寄り駅から離れているため、送迎バスを増便するなど利便性に配慮している。
 同センターはNTT健保組合との人間ドック契約が主体で、全受診者の95%以上を占め、このうち二日ドック受診者は100%がNTT健保組合関連の受診者である。また、男性受診者が多く、そのため婦人科健診日は2日/週と少ない。
 年間の受診者数は一日ドックが約2,600人、二日ドックが約12,000人(継続受診率79.9%)、その他の健診が約1,400人である。前回更新時は一日ドックの年間受診者数は約370名で、5年間でやく7倍の伸びを示しているが、現在も圧倒的に二日ドック受診者数が多く、人間ドック受診者数の83%を占めている。本機能評価は平成18年に初回認定を受け、今回が2回目の更新審査である。
 NTTが運営する健診施設として、組織体制は適切に整備し運営されている
 人間ドック健診の実施状況については、待合室に人間ドックを担当しているスタッフ全員の職制と顔写真が掲示され責任体制の明確化がなされている。また、待合室も隣に座った受診者同士の顔が隠れるような配慮がなされるなど、検査室を含めプライバシーの保護に努めている。宿泊施設は、70名が宿泊可能な1棟建て(温泉付き)で、バリアフリーの部屋も1室併設され、夜間の緊急時対応も定められている。
 医師による結果説明は全員に行われ、結果説明後の保健指導体制も構築されている。保健指導は希望制で現在は4割程の実施率となっている。希望があれば全受診者にも対応可能とのことで、今後は更なる実施率の向上に努めていただきたい。また、フォローアップに関しては、原則主な契約先であるNTTの各事業所の健康管理室での受診後のフォローとなるため、伊豆病院として単独でのフォローアップ困難な状況とのこと。ただし、健康管理室との連携を強化するなど、フォローアップ状況の把握は可能であると推測でき、健診施設としてのさらなる質向上に向けた体制の構築に期待したい。
 総合的な見地から、人間ドック健診施設機能評価認定(更新)に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 病院の理念の他、健診センター独自の理念と基本方針はパンフレットとホームページ及び受付に掲示され、職員に周知されている。受診者の権利は、患者の権利として病院と共有である。年度計画が作成され、運営会議や医師部課長会議で進捗状況が確認され、年に二度病院会で報告され、全職員にも周知されている。
 組織図は病院と健診センターで作成され、命令系統は明確で見直しも行われている。会議体系は病院の「運営会議」が最上位の決定機関で、委員会としては「健診センター多職種リーダーミーティング」が開催されている。料金の収受及び会計処理は担当者が定められ、運営会議と医師部課長会議で毎回案件として取り上げられ、報告と検討がなされている。
 情報管理では、画像データは病院のサーバーで管理されている。健診データについては事務室内にあるサーバーで管理されており、バックアップ体制の強化がなされるとよりよい。事務室への入退室は電子カードで管理され、職種によるアクセス制限が設けられている。
 委託業務は病院として検討され、NTT社内の委託業者を審査する機関により最終決定される。薬剤および診療材料は、病院がSPD方式で管理しており、センターとしては2日分を在庫し、3カ月毎に棚卸しを実施している。安全衛生管理では、パンフレットに臨床指標として職員の健康診断受診率100%が記載されている。また大規模災害対策マニュアルに基づき、定期的な訓練と教育がなされている。感染性廃棄物等の管理も適切である。
 企業健保との契約は95%がNTT健保組合との契約であり、現在作成中とのことであるが営業用のパンフレットがなく、チラシ1枚である。地域住民とふれあう病院イベントが開催されており、そこで情報発信がなされている。

2.受診者の満足と安心

 利便性では、土日は休みであるが、祝日を健診日に設定している。子宮がん検診は昨年度より女性医師の担当であるが、週2回であり、実施日を増やしていくことが望まれる。受診案内では、ホームページに記載されている血液検査などの検査項目に検査内容の説明がないため、説明の記載を望む。
 受付は4名が配置されており、マニュアルに従って対応されているが、Q&Aは昨年作成したところであり、内容の更なる充実を期待する。受付には全スタッフの顔写真が掲示されており、当日の混雑状況に応じて受診者を適切に案内している。前年の受診情報については当日朝のミーティングで確認され、共有されている。
 センターは清潔な空間が保たれており、着席時にお互いの顔が見えない構造の椅子が十分な数用意されるなど配慮されている。
 プライバシーに関しては、呼び出しは基本的に番号で行い、前回受審時の指摘事項であったオープンスペースにおける身体測定については、2015年の新築時にカーテンで仕切ったスペースで行われるように改善されている。
 検体解析は病院の検体検査室で行われ、パニック値発生時の対応フローも定められており、内部及び外部精度管理も適切である。受診者からの意見は、期間限定のアンケート調査や、常設の意見箱により収集されているが、回収率が低いので、回収率向上のための方策を検討されたい。
 セーフティーマネージメントについては、インシデントとヒヤリハットレポートの提出、及び検討が行われている。体調不良の受診者に対しては、休養室の確保、AEDや車いす、ストレッチャーの設置など受診者の急変時の対応も定められている。また、全職員対象のBLS研修も定期的に実施されている。感染管理は病院のマニュアルに沿って実施され、熱発や咳の訴えのある受診者についての対応も定められている。また、インフルエンザは職員全員に、B型肝炎は医療従事者に予防接種が行われ、定期的な抗体測定が実施されている。

3.人間ドック健診の質の確保

 健診のスタッフ体制としては、人間ドック健診専門医を含む診察医が2~3名の体制で、十分な人数の医師が配置されている。非常勤医師も各専門医が揃っているが、7名の内視鏡担当医が常時勤務していることは特筆すべき体制である。医療職および事務職も十分な人数が配置されている。
 スタッフ教育については、病院の教育計画に基づき、幅広い内容の教育が行われ、参加者の管理や不参加者への周知も適切である。また、外部の研修会への参加旅費等の規程も定められている。医療職や事務職への専門的教育は月1回を目標に実施されている。
 検査項目では、NTT社員が受診者の大半を占めており、低線量胸部CT検査や胃・大腸内視鏡検査などの検査が積極的に行われ、オプション検査として大腸CT検査を取り入れるなど、内容の充実には目を見張るものがある。判定基準は人間ドック学会に概ね準拠しており、画像の読影は放射線専門医を交えた二重読影が行われている。心電図は診察医が判定し、必要に応じて非常勤の循環器専門医に相談する体制があり、眼底は外部の専門医に委託している。
 当日の結果説明はほぼ100%で、原則診察と同時に行っている。保健指導の実施率は37.3%で、管理栄養士や運動指導士による指導も適宜行われている。
 受診後のフォローアップでは、前回の指摘事項と同様に、精密検査や治療が必要な受診者について、精検未受診者へのアプローチの確立が喫緊の課題と考える。追跡検査のフォローアップ体制については、NTT社内の健康管理センターと情報交換を積極的に行う等、追跡検査の実施率向上に向け体制の強化を望みたい。健診の有用性の検討では、ドック結果の統計集計と分析が適切に行われており、他の学会において大腸CTに関する論文発表などがあり、今後は人間ドック学会における発表や報告を期待したい。

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