日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

医療法人社団卓秀会 池袋藤久ビルクリニック

総合評価

 池袋藤久ビルクリニックは平塚胃腸病院グループの1施設で、人間ドックを中心に健診に特化したクリニックである。池袋駅西口から徒歩2分のテナントビル9階にあり、駅から地下街を通じてアクセスできる。上部および下部内視鏡検査を中心に全受診者の99%が内視鏡検査のドック受診者で、個室トイレが15室設置されている。
 年間の受診者数は、一日ドックが約8,000人(継続受診率59.2%)、その他の健診が約1,600人である。本機能評価は平成18年に初回認定を受け、今回が2回目の更新審査である。
 施設の理念と基本方針は健診センター独自のものが明文化され、各種規程や関係法令、各種マニュアルも整備されている。各種会議や委員会、財務処理、情報システム、安全管理体制などについても、施設としての独立性を保ちながら、本院と連携した体制が確立されている。
 検査は各担当者が受診者を誘導しており、流れはスムーズである。内視鏡検査が多く、また鎮静薬を使用するため、コーディネーターを十分配置して、検査後の体調確認を行っている。また検査の効率化や待ち時間の短縮などについても積極的に取り組んでいる。
 前回の指摘事項である検査中の声もれについては、カーテンで仕切るなど遮音性に配慮し、一人の受診者に対し一人のスタッフが対応するなどプライバシーに配慮した健診を実施している。また女性専用の待合室を用意し、トイレは窓際の空間を利用して、気分よく休憩しやすい洗面スペースを設置している。
 健診の質では、接遇を重要視した職員教育がグループ内で徹底している。学会の定める基本検査項目とオプションを適切に実施し、判定基準は人間ドック学会のガイドラインに準拠されている。画像検査については、ダブルチェック体制である。医師による結果説明については、97%の実施率であり、引き続き向上に向けて取り組まれたい。医師が食事や運動などの生活指導を行っているが、専門職による健康指導の実施率が低く、さらなる充実が望まれる。
 受診後のフォローアップについては、医師が中心に行っており、保健師や管理栄養士による体制の整備に期待したい。また、追跡検査の実施率が低いので、更なる取り組みを期待する。
 総合的見地から人間ドック健診施設機能評価の認定に値すると判断する。
  

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 理念と基本方針、受診者の権利と責任は、ホームページに掲載のほか、施設内に掲示されている。また受診者や職員にも周知され、見直す仕組みもある。倫理規定は平塚胃腸病院グループで作成され、医療倫理委員会で管理されている。予算書や決算報告書、中長期計画の活動目標などは健診部門として詳細に作成されており、中長期の数値目標も策定されている。
 健診センターの組織図が作成され、管理体制は明確である。毎月の責任者会議やセクションミーティング等で事業計画の進捗状況を報告し、職員への周知を図っている。財務処理についても料金の収納及び会計は適切で、会議等で報告されている。
 情報システムは担当者を決め、マニュアルに沿って管理されており、個別のアクセス制限や入退出記録により個人情報の遵守に努めている。
 委託業者の選定と管理は適正に管理されており、1年ごとに見直しを行う仕組みがある。しかし、食事と印刷以外はビルテナントの業者を利用している。薬剤や診療材料は適正在庫量を算出し、医療材料の管理台帳にて管理、発注を行うなど管理体制は適正である。
 安全衛生管理では、年1回常勤・非常勤全職員に健康診断を実施し、ビルと合同で防火避難訓練も実施している。感染性廃棄物や個人情報関連の廃棄物処理なども適切である。
 企業や健保との契約は、担当者も明確で適切に締結されており、法令に基づく安全管理体制が確立している。また担当者研修会なども開催し、医療情報などの健康情報の提供も行い、関係を密接にしている。

2.受診者の満足と安心

 利便性では、平日以外に1、3、5土曜日も開院している。乳がんと子宮がん検診は女性の技師と医師で対応している。但し、乳がんは触診のみでマンモグラフィは実施していない。内視鏡検査も希望があれば、女性医師の対応が可能である。
 時間差で受付を行い、混雑を避け、当日のオプション検査にも可能な限り対応している。検査の流れはスムーズで、各担当者の誘導など安心して受けられるように工夫がされている。内視鏡検査が多く、鎮静薬も使用するため、コーディネーターを十分配置して、検査後の体調確認と管理を行っている。
 大腸内視鏡検査前の前処置を快適に受けられるように、トイレの配置を工夫している。特に女性コーナーは、快適に受けられるよう窓側に配置され、パウダーコーナも充実している。アレルギー等の前回検査時の特記事項などはカルテに記載されており、前日にスタッフで情報共有している。
 プライバシーに関しては、ビル内の施設の為、パーテーションに限界があり、完全な防音とプライバシーの確保は困難である。この為、隣同士にならないように配慮する等、運用面で工夫している。
 検体検査については、平塚胃腸病院検査室に委託されているが、委託先の精度管理については外部精度管理が適切に行われている。
 ご意見箱はロッカールーム内などに設置し、また、アンケートは毎回テーマを決めて目的意識を持って行われている。最近のアンケートでは、受診者がどんなときに待ち時間を感じたかを調査し、業務改善が行われており、質向上の取組みとして評価できる。
 セーフティーマネージメントに関しては、マニュアルを作成し、事故やインシデントを報告して再発防止に取り組み、急変時の対応も定められている。感染防止に関しては、マニュアルが整備されており、入職時にはB型肝炎抗体のチェックと必要な職員にはワクチンの接種を行っている。インフルエンザワクチンは、ハイシーズン前に全員に接種している。内視鏡機器は、学会のガイドラインに準拠し、感染予防に努めており、受診者に感染症がある場合は、次回より本院での対応に変更するように配慮している。

3.人間ドック健診の質の確保

 健診を行う医師は産業医の資格を持った常勤医を中心に、人間ドック認定医や健診専門医、人間ドックアドバイザー等の資格者が在籍しており、また医療職では超音波検査士、検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師(兼務)、胃がん検診専門技師(兼務)、食生活アドバイザーなどが従事している。事務職の数は適正で、渉外や広報など一部の事務は集約して本部が担当している。
 職員教育では、年間教育プログラムを本部で作成し、グループ全体で接遇研修を行うなど、定期的に勉強会や研修会が開催されている。外部研修にも積極的に参加し、人間ドック学会を含め各種学会で発表が行われている。所属学会への参加や活動に関しては、グループとしての支援体制が構築されている。
 検査項目とオプション項目は学会が提示する項目を実施しており、医師の連絡会等で毎年見直しも行われている。検査結果の判定は、ガイドラインに準拠している。画像については医師によるダブルチェック体制が構築されており、各検査の健診判定マニュアルに沿った判定を実施している。超音波検査については、超音波検査士が2名在籍しているが、今後専門医や認定医との連携が望まれる。
 医師による当日の結果説明は97%とほぼ全員に実施されている。医師が食事や運動などの生活指導を行っているが、保健師による保健指導実施率は0.3%、管理栄養士による栄養指導は4.3%と低率である。専門職による保健指導体制のさらなる充実が望まれる。
 受診後のフォローアップでは、精密検査や治療が必要な受診者に対して、平塚胃腸病院グループの統一マニュアルに基づいたフォローアップ体制が構築されており、精検結果を把握し検査担当者へフィードバックする体制も整えられている。また、受診者の利便性を考えた病院の紹介やかかりつけ医と連携したフォローを行っている。精密検査および追跡検査の受診率はやや低く、グループ内の連携した対応により受診率向上に引き続き取り組まれたい。今回の受審を機に、上部消化管X線の精検指示率に関して検討が図られたため、継続的な取り組みを期待する。
 健診の有用性に関しては、集計業務はすべて管理本部が行い、その結果と考察は人間ドック学会を含め各学会で発表している。

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