日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

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総合評価

 千葉病院・健康管理センターは病院併設の健診施設で、前身である社会保険病院時の昭和46年から人間ドックを実施している。平成26年に機構改革により独立行政法人JCHOのグループ傘下となり再スタートを切っている。
 年間の受診者数は、一日ドックが約4,200人(継続受診率76.5%)、その他の施設内健診は約23,000人、巡回健診が約12,000人である。平成18年に初回認定を取得し、今回が2回目の更新審査である。今回の受審に際しては、各部署の代表者により「機能評価委員会」を組織し、1年半にわたり準備活動が行われ、受審準備と合わせて施設運営の大幅な改善が図られている。
 健康管理センターは、基本項目のほとんどを施設内で実施することが可能で、ほぼ独立している。受診者の動線も短く、外来患者と交錯する可能性も低い。また各検査室はほぼ個室化されており、プライバシーの保護がなされている。さらに検査の所要時間を各所に掲示するなど、受診者に対する配慮が十分感じられる。
 前回更新時の課題として、健診当日の結果説明率のアップがあげられており、検査結果の早期確定等の取組みにより、今回はほぼ全員に実施されるようになった。それ以外の前回指摘事項に関しても、この五年間で改善された。なお、今回の受審を機に医師による二重読影体制も徹底され今後の継続的な取り組みを望む。
 受診後のフォローアップについては、一部の項目で要精検査率が高いなど課題が見受けられる。フォローアップのしくみは出来つつあるので、紹介状の回収率を向上させるなど、さらなる取組みを期待する。
 検査の管理体制については、検査機器の整備や精度管理は確実に行われており、セーフティーマネージメントや感染対策も病院と連携して十分に行われている。また、ご意見箱の投書を改善に繋げるしくみなど、受診者の要望を確実に受け止める体制ができており評価できる。
 スタッフは常勤医師を中心にチームワークが良く、機能している。今後は専門医の関与を高める取組みをすすめることで、さらにレベルの高い健診の提供を期待する。
 総合的な見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 運営の主体は病院にあるが、理念と基本方針をセンター独自に作成している。中期計画や年度事業計画等は病院で策定しているが、センター独自に目標数値等を設定している。また、年間計画や前年度との比較表等も作成され、月次ごとに業務改善委員会等で分析や評価がなされ、スタッフ全員で情報共有がされている。
 組織体制については、病院の組織図の他にセンター独自の組織図が作成されている。また、委員会や会議の体系図があり、センターの関与も明確である。健診料金の収受は、マニュアルに沿って適切に行われ、ダブルチェックがされている。
 システム管理は病院が主体であるが、センターにも担当者を配置し、サーバー室の入退室管理や端末へのアクセス制限がなされている。個人毎に付番されたIDとPWは90日毎に変更が行われている。個人情報保護に関しては、病院の規程の他、研修会を毎年2回開催しており実施記録がある。トラブル時の対応についても独自のマニュアルが作成されている。
 委託業務の管理は病院が主体であるが、ほとんどが競争入札で公正に業者を選択している。薬剤や診療材料の在庫管理はSPD方式で、定数の見直しや棚卸しも定期的に行われており適切である。
 安全管理では、委員会にセンターからも参加しており、全職員の健康診断の他、夜勤勤務者の健診やメンタルヘルスの指導もなされている。防災対策は病院がマニュアルを作成し、避難訓練や消防設備の点検等が行われている。感染性廃棄物の処理は業者委託で、ハザードマークの表示も含めて適切である。機密書類は業者により溶解処分され、記録も残っている。
 企業健保や地域との関係については、ホームページや病院が開催する講演会で情報発信がなされている。また、毎年1回健保の保健師を対象にしたセミナーを開催し、センターの医師が健診結果の見方や禁煙対策について情報提供を行っており、フォローアップの情報共有の取組みとして評価したい。

2.受診者の満足と安心

 利便性に関しては土日検診やレディースディは設けられていないが、乳がんと子宮がんの検診は毎日実施し、乳がん触診は女性医師が行っており、女性技師も多く活用されている。
 受付や検査の進行、当日の質問対応などの手順は適切であり、エスコート表で検査の順番を明示している。また、コーディネーターを配置して、次の検査への案内を丁寧に行っており、順番待ちが生じる場合は適宜柔軟な対応をしている。既往歴やアレルギー歴および前回受診時の情報などについては、担当者間でデータを共有ができる仕組みがある。受診環境では、ホール内には閲覧図書が十分にあり、観葉植物や絵画も配置されているが、一日の総受診者数を考慮すると混雑する時間もあることから運用上のさらなる工夫が望まれる。
 プライバシーに関しては、検査や診察は個室で行い、受診者を個別に呼び込むなどの配慮がなされている。結果の取り扱いマニュアルを整備している他、問い合わせには本人確認を行っており、研修も毎年開催されている。
 検査の内部精度管理は適切に行われており、外部精度管理の成績も良好である。また、検査機器や画像診断機器などの管理も適切である。
 受診者の意見を把握する方法として、ご意見箱は人目のつかない場所に3か所設置されており適切である。待ち時間調査等の取り組みも引き続き期待したい。
 セーフティーマネージメントについては、インシデント・アクシデントの報告と分析がなされている。感染対策に関しては、院内の感染対策委員会にセンター医師と看護師が参加しており、感染防止マニュアルや内視鏡の消毒マニュアルが整備されている。また職員にはインフルエンザワクチンの接種を行っている。

3.人間ドック健診の質の確保

 スタッフ体制については、人間ドック認定医と人間ドック健診専門医、人間ドックアドバイザーを含む4名の常勤医がいる。ただ、併設病院に放射線科がないため、常勤・非常勤ともに放射線科医は在籍していない。臨床検査技師と診療放射線技師は病院との兼務であるが、不足なく配置され、入職時の資格確認は原本により確実に行われている。
 職員教育については、病院全体で年間計画が作成されており、接遇や受診者の権利、プライバシーなどの研修にセンター職員も参加している。また、センター内でも部門毎に研修が行われている他、各部門を横断した情報の共有が図られている。今後はセンタースタッフ全員の体系的な年間スケジュールや実施記録の充実を期待する。法人本部系列の年に1回、開催されるJCHO学会では、発表も含め、他県の施設との情報交換が行われている。
 検査項目は人間ドック学会の標準項目に準拠しており、オプション検査も多く、選択しやすいようにWEB上で説明され、定期的に見直しもなされている。判定は、人間ドック学会の判定区分に準拠している。画像診断の読影体制について、今回の受審を機に医師による二重読影体制が徹底された。マンモグラフィはブラインドの二重読影であるが、要精検率が高いので、改善策を講じることが望まれる。
 当日の医師による結果説明は、全員に対して実施されている。今後は画像を含めたさらに多くの項目についての説明ができる体制があるとよい。保健指導は保健師4名により、人間ドック受診者の3割弱程度が実施されている。保健指導体制は充実しておりが評価できる。栄養指導は今年度から開始された。運動指導は常勤医2名が健康スポーツ医の資格を取得しており、今後に期待する。
 受診後のフォローアップについては、要精検対象者の記録管理が適切に行われており、今後紹介状の返信率を高めるなど一層の取組みを期待したい。追跡検査が必要な受診者へのフォロー率は高く、評価できる。受診者からの質問や要望は、センター内の会議に報告され健診の精度向上や改善に繋げる仕組みがあり適切である。
 健診の有用性の検討では、院内で各種統計が作成され継続して分析が行われているほか、人間ドック学会等でも積極的に発表が行われている。

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