日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

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総合評価

 特定医療法人北九州病院・北九州小倉病院は、福岡県JR小倉駅からバスで10分程度のところに位置し、人間ドックおよび健診施設は病院併設型として運用されている。平成15年にNTTより譲渡され、その翌年に施設の増築および改修がなされている。施設はビルのワンフロアでコンパクトに健診が実施できるように設計されており、清潔感もあり、アメニティに問題はない。本機能評価は、平成17年に初回認定を受け、今回が2度目の更新審査となる。
 年間の受診者数は、一日ドック約1,000人、二日ドック約2,200人(継続受診率84.1%)、その他の健診約560人である。二日ドック中心に実施しており、人間ドックの約9割がNTTグループの受診者である。今後NTTグループ以外のドック受診者を増やしていくためにも、現在週2日に限定している女性の健診日について増設等も検討されたい。
 上部消化管及び大腸内視鏡の検査実施率が非常に高いのは評価に値する。また、病院内の宿泊設備は充実しており、九州全域からのNTTグループ受診者の継続受診を促すために、前泊費用を無料にしている。
 職員の教育体制は確立しているが、医師を始めとして人間ドックに関連した教育が望まれる。また、医師や看護師、管理栄養士等の人間ドックアドバイザー資格、及び医療職の専門資格取得も望まれる。
 フォローアップについても多くをNTTに任せており、要精密検査・追跡検査指示者の結果把握などが施設として不十分である。今後、保健師の採用を含めた専門者の育成及び充実が望まれる。
 また、前回の機能評価受審時に指摘されているが、学会発表や論文報告がほとんどないので早急に取り組まれたい。
 総合的見地から、課題はあるが、積極的な取り組みがなされることを条件に、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 施設の理念と基本方針は、院内掲示及びホームページ、パンフレットに記載され、職員には名札の裏面に記載して周知を図っている。職業倫理については、倫理委員会を設置して随時開催されており、規定は就業規則に掲載され、職員に周知されている。受診者の権利は明文化され、事前案内への添付も今後予定されている。
 中期計画や事業計画、予算書、事業報告は病院主体で作成されているが、健診施設としての具体的な記述がなされることを望む。
 組織体制は、病院との兼務スタッフが多く、放射線・検査部門、管理栄養士等は病院の直轄であるため指揮命令系統がやや不明確である。財務処理については、料金収納及び会計処理は病院医事係及び病院グループ本部財務部にて、適切に処理されている。
 情報管理体制については、マニュアルが作成されており、データへのアクセスはパスワードで管理され、パスワードは毎月自動更新されている。委託業務の管理は個別契約書が更新・保管されているが、一部が平成18年以降未更新であり、改善が必要である。委託業者の選定基準は病院グループ本部で管理されている。薬剤と診療材料等は医療在庫システムを導入し、適切になされている。
 安全衛生管理体制は、病院の医療安全委員会が開催され、職員健診の実施、防災マニュアルの整備、感染性廃棄物の管理は適切である。
 健康保険組合や企業等との個別契約書は締結・更新も含めて管理されている。広報誌(3ヶ月毎)を発行し、情報提供を行っている。

2.受診者の満足と安心

 二日ドックが中心の施設であるため、受診者の利便性への配慮として、病院内に専用の宿泊施設を設けて対応しており、九州全域からの受診者を受け入れるため前泊費用は無料としている。婦人科健診は女性医師と女性技師が対応しているが、女性健診日が週2日と限られているのでさらに充実を期待したい。
 受付では、二日ドックと一日ドックの開始時間をややずらして案内しており、混雑を緩和している。二日ドックの流れは効率的でない面も見受けられるが、1日目の午後になると病院内の宿泊部屋に自由に出入りできるため、さほど問題とはなっていない。
 プライバシーに関しては、名前での呼び出しを希望しない受診者への配慮がなされており、検査室は個室化され、検体も人目につかないよう取り扱われている。
 検査の管理については、外部業者に採血や検尿の処理を委託しているため、二日ドックの受診者の採血結果などは2日目に届く状況である。検査機器の管理は、定期的にメンテナンスが行われ、トラブル発生時のマニュアルも作成されている。
 受診者の意見はアンケートから把握され、対応する仕組みもあり、スタッフで共有されている。業務改善は委員会を設置して取り組んでいるが、前回の機能評価受審時に指摘された学会活動等は今後も課題として残る。
 セーフティマネージメントについては、医療安全管理マニュアルを作成し、各部署に設置している。感染対策は、マニュアルを作成し、職員のインフルエンザ予防接種を実施している。

3.人間ドック健診の質の確保

 スタッフの体制については、医師の数は問題ないが、専門医をはじめとして各種の資格を持っている医師が少なく、さらなる充実を検討されたい。医師・管理栄養士等の人間ドックアドバイザーの資格取得及び、臨床検査技師や放射線技師等の専門資格取得が望まれる。
 スタッフへの教育体制は、医師を始めとして人間ドックに関連した予防医療分野の教育と研修が望まれる。
 検査項目は適切であるが、オプション検査は更なる充実を期待したい。判定基準の一部が人間ドック学会のガイドラインに準拠しておらず、BML検査基準が採用され、追跡検査指示者の数などに疑問が残る。
 検査結果は前回と今回の2回分が記載されているが、3年分が表示されるとさらに良い。過去のデータは受診者毎にファイルされており、健診時には配布され、受診者は閲覧できるようになっている。健診当日の医師による結果説明は全員に実施されており、評価できる。一方保健指導は、保健師が不在であり、管理栄養士と実務経験のある看護師が指導に当たっており、今後更なる充実を望みたい。
 健診後のフォローアップ体制として、9割を占めるNTTグループの受診者に関しては、NTT西日本九州健康管理センターを通じて他院を紹介している。そのため、当施設としては精検実施数等を一部しか把握していない。今後、NTTとの話し合いの機会を持ち、定期的に精検結果を回収できる体制を構築されたい。生活習慣病の追跡検査についても、指示者の判定基準の見直しも含めて、施設として受診者の数値改善支援にどのように取り組むか、体制構築を望む。
 健診の有用性の検討については、前回の機能評価受審時にも指摘されていたが、医師をはじめとする学会発表や論文報告がほとんど無く、学会参加も多くはない。施設の業務内容の振り返りや優れた取り組みの情報発信のためにも、今後の課題とされ真摯に取り組まれることを望みたい。

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