日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

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総合評価

 札幌フジクリニックは、昭和60年にフィットネスクラブと健診機関の融合施設としてスタートし、医学検査と栄養指導・運動指導を根幹に業務を進めている。広々としたビルの5階1フロア(450坪)に構え、ゆったりと健診が受けられる施設である。札幌駅と地下道で直結しており、徒歩数分で雨にも濡れず寒さにも関係なく、快適に行き着ける。
 年間受診者数は一日ドックが約9,800人(継続受診率73.8%)、その他の健診が約53,000人である。人間ドックは前回認定時より500人増加し、リピーター率も4%向上している。平成17年度に初回認定を受け、今回は2度目の更新審査である。
 次年度計画の立案にあたり、全職員から将来に対する意見や次年度に対する意見を文書によって求め、反映させている。ボトムアップを大切にすることで、職員一丸となった事業・施設運営が見て取れ、大いに評価したい。
 運営方針の確立、倫理、計画性、役割が明確な組織、財務処理、三年後完成を目指すシステム開発、安全衛生管理、ユーザーとの関係等々良く、計画書、実施録、議事録、関係各文書も保管管理されている。
 受診者の満足と安心では、土曜日の終日業務やレデイ―スデイの採用など、利便性に優れている。受付や検査開始時の対応も適切であり、検査に先立ち保健師が体調や既往歴を確認している。1,400㎡の1フロアにゆとりを持ったレイアウトが施され、各診察室と生活指導室は個室化を実現している。検査室は一部カーテンを仕切りに使用しているが、プライバシーには十分に配慮がなされている。
 健診の質の確保については、3年前から胸部レントゲンと胃透視の画像を完全デジタル化されている。常勤医師と外部医師の連携のもとにダブルチェックを行い、最終報告と各種指導を実現していることは大いに評価したい。
 スタッフの体制は現状でも適切であるが、より専門性を持つ医師や保健看護師、放射線、検査技師等の養成が今後の課題といえる。教育体制は整備されているが、特に内部の専門性を活かした教育活動による相互研鑽が求められ、早急な取り組みを期待したい。
 保健指導は低率ながら取組まれ、前回認定時よりも改善されているが、更なる努力を期待したい。受診後のフォローアップでは、他医療機関との連携をより強化し、取り組みを開始した追跡調査と合わせて実施率の向上を図られたい。
 総合的な見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 理念と基本計画は掲示され、ホームページやパンフレットで周知されている。これまでは院内掲示のみであった受診者の権利については、今回の受審を機にホームページ上へ掲載することでより明文化された。
 中長期計画と事業計画は策定されている。評価できるのは、それら計画の策定に、全職員の意見が反映されていることである。次年度計画の立案にあたり、全職員から将来に対する意見や次年度に対する意見を文書によって求め、それを反映させている。ボトムアップを大切にすることで、職員一丸となった事業・施設運営が見て取れ、大いに評価したい。
 組織図や委員会の構成なども整備され、議事録も残されており、健診運営に必要な体制が確立されている。料金の収受と会計処理も適切である。
 情報管理は3年後のシステムの完成を目指して整備に取り組んでおり、アクセス管理台帳も3か月ごとに変更している。委託業務は複数社の見積もりを取った上で選定しているが、より公平・公正を図るため、公開入札などの手法の導入を考慮されたい。委託従事者の教育は契約書に基づき、業者に一任している。薬剤と診療材料は適正在庫で、発注と検収も適切である。安全管理体制では職員の健康診断が実施されており、防災計画に沿って訓練等が実施されている。
 企業健保との契約は適切で、職員5名を配置して渉外活動に取り組み、統計処理したデータのフィードバックもなされている。

2.受診者の満足と安心

 利便性では土曜日も終日業務を実施しており、今年度よりレディースデーも開設している。また、受診案内書や健康調査票も判り易いように工夫されている。
 受付手順および説明もマニュアルが完備されており、スタッフに内容が周知徹底されている。検査開始前に保健師が問診を行い、案内も適切である。待合室はゆったりと広く、快適に過ごせる工夫がなされている。
 プライバシーに関しては、呼び出し方法の対応も良く、診察室と指導室は総て個室である。検査室はカーテンの仕切りを使用しているので、声が聞こえないような配慮が必要である。守秘義務の指導が職員に徹底され、検査結果の説明や取り扱いも適切で、問い合わせの際の本人確認も的確である。
 検体検査については、委託先の検査センターの情報を把握しており、外部および内部精度管理も適切に行われている。生理機能検査、超音波検査、及び放射線検査機器の点検も定期的に行われており、トラブル発生時対応マニュアルも職員に周知されている。
 受診者の声はアンケートやご意見箱で集められ、職員全員に周知して改善活動を行っている。改善活動の履歴が整然と保管され、よく管理されている。業務改善活動では緊急連絡体制やフォローアップに取り組んでいるが、フォローアップ体制は構築中であり、さらなる改善を期待する。
 セーフティーマネージメントに関しては、今回の受審に備えてマニュアルが再整備されており、インシデントとアクシデントレポートを集積して定期的に検討する委員会を設けている。急変時対応マニュアルも整備されている。感染管理では、マニュアルが作成され、ディスポーザブル製品の多用、採血時のグローブ装着、ワクチン接種など受診者および職員に対する感染防止体制が確立している。

3.人間ドック健診の質の確保

 スタッフの体制は常勤医としてはドック認定医2名の他3名が勤務しており、外部医療機関の医師の協力を得て画像関係のダブルチェックを行っている。さらなる健診の質と精度を向上するために、専門医と認定医の養成と合わせて、より専門性の高い保健師、看護師、放射線技師、臨床検査技師、及び健康運動指導士などの人材の養成を期待したい。事務職員の体制は整えられている。
 教育体制については、教育研修が年間計画をもとに実施されており、学会や研修会にも参加している。より専門性を高めるために、内部の教育機会を充実させたい。
 検査項目は学会基準に概ね適合している。任意検査項目は適切であり、定期的に見直されている。
 検査の結果判定は、常勤医師と外部医師の協力を得てダブルチェック体制が確立しており、健診当日に最終結果の説明がなされる点は評価できるが、結果説明実施率は53%強とやや低率である。低率の理由としては、北海道内遠隔地からの受診者の場合は帰宅時間のタイムリミットがある、また多忙な受診者のために低いようであるが、その対策として要精密検査受診者の管理と指導の体制を整えて対応している。今後は、結果説明実施の重要性の認識周知や、結果報告までの時間短縮および待ち時間対策等も検討し、全受診者への結果説明体制を構築されることを期待したい。
 結果説明後の保健指導は、実施率は低いが、保健師による保健指導と管理栄養士による栄養指導を実施している。今後より多くの受診者に指導ができるよう、さらなる努力を期待したい。受診後のフォローアップについても、「問い合わせ業務フロー」を作成して対応し、問い合わせや相談等の記録を整備して、改善に役立てている。精密検査受診率は50%強の実績であるが、面接時に医師や保健師から受診を勧奨し、紹介状を発行している。また、未受診者に対しても受診勧奨を行っている。追跡検査が必要な受診者へのフォローは、昨年10月より取り組みを開始し、この数か月の実績は11,9%である。紹介状・返書・統計文書は整備されており、体制を継続して、実施率のさらなる向上を期待する。
 健診の精度と有用性は、内部精度管理会議の場で検討され、がん発見率や精密検査結果の統計も含めて、学会発表に値する成果も多数得られており、本学会学術大会への発表が充分に期待される。

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