日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

一般社団法人 新潟県労働衛生医学協会 プラーカ健康増進センター

総合評価

 プラーカ健康増進センターは、一般社団法人新潟県労働衛生医学協会の健診施設のひとつである。新潟駅に隣接しており、公共交通機関及び車でのアクセスは良好である。ワンフロアでの検査が可能な受診環境もあり、受診者の利便性は高い。
 年間の受診者数は、一日ドック約13,000人(継続受診率85.0%)、その他の健診約12,000人で、本機能評価は平成17年に初回認定され、今回が2回目の更新審査である。
 新潟県労働衛生医学協会として経営計画、各種規程、委託業務管理を始めとする契約に関する事項等が整備され、組織体制および管理体制は確立されおり、運営はスムーズに行われている。協会として平成11年にISO9001の認証、平成19年には健診機関で国内初となるISO15189の認定を取得しており、品質マネジメントシステムの継続的な改善に取り組んでいることは評価できる。
 受診者満足への取り組みについては、前回の機能評価更新以降の取り組みとして、平成25年より基幹システムを導入し、契約・予約から健診・結果処理・請求処理まで一貫したデータ活用が可能になり、高品質なサービスを提供できるようになった。また、待ち時間を利用したヘルスケアトレーナーによる体力測定や、昼食に管理栄養士が減塩・減油脂などの工夫をした「すこやか弁当」の提供などを、健康教育の一環として実施している。
 健診の質に関しては、基幹システム導入によりHT(ハンディターミナル)、IC、バーコードを使用した健診データのデジタル化が実現している。診察室に診療画面を導入し、健診結果を分かりやすく説明できるようになっている。質改善については、医師による結果説明、専門職による保健指導の内容の充実に努めており適切であるが、前回の機能評価受審時から引き続き実施数が少ないため、その点は積極的な改善を求める。また、受診経過のフォローアップに関しても、今回の受審を機に体制整備がなされたため、継続的な取り組みを望む。一括管理された健診データを活用した健康管理・健康づくり支援が、今後さらに充実することを期待したい。
 総合的見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に値すると判断する。
 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 協会本部で「品質方針」を制定し、「品質目標」および「部・センター目標」を年度ごとに策定し、施設内掲示や職員の名札に印刷して周知徹底している。さらに、施設ごとに各所属長は目標達成のための「目標計画フォロー表」を作成し、半期ごとに達成状況の評価と報告を実施している。
 協会本部の組織図・各所属責任者名簿により、責任者、業務の役割を明確にしている。また、各委員会の責任者・メンバー・行動基準は明確で、年1回もしくは必要に応じて見直しを行っている。
 料金の収受と会計処理は適切である。
 個人情報の管理については、個人情報安全管理規定で運用を定めており、管理台帳によるリスク管理、定期的なパスワードの変更、検査室とキャビネットの施錠、職員への教育等を実施している。
 委託業務の選定は2社以上の見積もりを取り、評価・見直しも行っている。薬剤・医療材料の在庫は適正在庫量を決め、在庫管理表で管理している。
 安全衛生管理については、協会で委員会が組織され、職員の健康診断や避難訓練が実施されている。感染性廃棄物や個人情報に関する書類の処理も適切である。
 企業・健保との契約は適切である。情報提供として、実績・統計を報告するため健康づくりセミナーを年1回開催し、最新の健康情報を提供する機関紙「TRIM」(年4回)を発行しており、その他ホームページや小冊子の活用など、積極的な取り組みがみられる。

2.受診者の満足と安心

 基幹システム、OCR読み取りシステムを導入・活用し、効率化が図られている。土曜日に人間ドックを実施するなど受診日にも配慮されている。女性への配慮として、日曜日のマンモグラフィ検査が行われ、女性専用健診は女性スタッフが対応している。事前案内は、受診者の要望を取り入れて適時見直しを行っている。
 施設独自の受付手順書や各検査マニュアルが作成され、適切である。健診開始時のオリエンテーションは、初回受診者にはよりわかり易く、検査の流れや注意点を説明している。ヘルスケアトレーナー(不在時は栄養士)がコーディネーターの役割を担当し、状況に応じた検査順序の変更など柔軟に対応している。現場スタッフも検査の混雑状況が確認できるように表示されており、効率的な誘導が図られている。受診者の既往歴やアレルギー歴等は、各代表者による前日ミーティングで確認し、全職員に周知されており良好な体制である。
 受診環境は、館内の色調の統一や観葉植物・絵画等の装飾、BGMなど、明るくて落ち着いた雰囲気である。待ち時間にはヘルストレーナーにより「トリム体操」(ストレッチ講習)が実施され、工夫が見られる。
 プライバシーの確保については、名前での呼び出しを希望しない受診者に対応する仕組みがある。検査室や面談室は個室で、肺活量測定はカーテンで仕切られており適切である。一方、採血や血圧測定・問診の場所は、パーティションが低く隣と近接しており、更なる配慮を望む。検査結果の説明や取り扱いに際しても、プライバシーに配慮されている。
 検体検査の業務マニュアルが作成されており、トラブル発生時などの対応も明記されて適切である。内部精度管理・外部精度管理は適切に実施されている。生理機能検査・超音波検査・放射線検査の管理体制も適切である。
 受診者の意見・要望や満足度調査は、毎日実施している記名式のアンケートで収集しており、回収率も高い。記入しやすさに配慮し、無記名のアンケートボックスも1箇所設置されている。すぐに対応可能なものは日々のミーティングで検討され、更に検討が必要なものは週1回のCS委員会で対応されており、積極的な取り組みとして評価したい。ただし、前回の機能評価受審時の指摘事項の一部は更なる改善の余地があり、今後も継続的な取り組みを望む。
 セーフティーマネージメントの体制は確立されており、感染対策の体制も確立され適切である。

3.人間ドック健診の質の確保

 医師・医療職・事務職などのスタッフ体制については、十分な健診実施体制が整っている。人間ドック健診専門医が関与しており評価できる。他にも、各認定医・専門医が診察と結果説明を実施し、医療職は産業保健指導者・超音波検査士・胃がん検診専門技師などの各専門資格を取得しており良好である。
 職員教育については、全職員を対象とした教育システムを確立している。OFF-JT計画や報告書の作成、ミーティングや勉強会による各職員への伝達、品質目標カード等による職員個人ごとのスキルアップの仕組みなど、積極的な取り組みとして評価したい。また、協会全体で職種別研修会を定期的に実施しており、施設単独でも勉強会を実施し、技術の向上を図っていることは評価できる。
 画像検査の判定は、医師によるダブルチェックが行われ、X線と婦人科は専門医が担当し、眼底検査などは各専門医が判定に関わっている。
 医師による結果説明については、過去2年間の結果と画像を参考にしながら、画像検査も含めて説明されている。希望者全員に行われているが、実施率は62.0%と低く、全員が結果説明を受けてから帰宅する仕組みを検討されたい。
 結果に基づく保健指導と栄養指導、運動指導が実施されている。必要な専門職の配置はなされているため、今後は、オリエンテーションや医師面談時に保健指導の有用性を受診者に働きかけるなど、実施率向上の工夫を望む。
 健診後日の問い合わせや相談への対応方法は明確であり、協議が必要な案件は会議等で検討され、ミーティング等で職員に周知されている。精密検査のフォローアップとして、ドック受診後3ケ月を経過しても紹介状の返信のない受診者に対して、手紙で受診確認および受診勧奨を行っている。基幹システムにより、紹介状の作成や精密検査の結果等を一括管理している。今回の受審を機に、生活習慣病の追跡検査のフォローアップの仕組みが構築されたため、継続的な運用を期待したい。その他、自己採血キットを使用した「セルフケア健診」や、受診者自身がWebで健診データを確認できる「QUPIO」など、工夫した取り組みは評価したい。
 健診の有用性の検討については、学会の調査に参加し、学会発表ではパネリストや座長・講師などを務め、健診の精度の向上に努めており評価に値する。

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