日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

医療法人財団 明理会 千葉ロイヤルクリニック

総合評価

 医療法人財団明理会 千葉ロイヤルクリニックは、IMSグループに属する健診専門の施設である。本機能評価は平成17年に初回認定を受け、今回は2回目の更新審査となる。立地は駅前ビル内のため交通の便がよく、また前回審査以降、ビルフロア半分使用から全面使用へと施設を拡大している。健診者数も増加しており、平成26年には保険医療機関に指定されている。
 年間の受診者数は、一日ドック約13,000人、二日ドック約50人(継続受診率76.4%)、その他の健診が約9,300人である。5年前と比べて一日ドックは約30%、その他の健診は約60%増加している。
 グループの方針に沿った、計画的・機能的な運営が行われており、委託管理や情報管理などの運用についても基準が整備されている。施設拡大により受診者増に対応するだけでなく、アメニティ面も強化され、利用者への配慮も適切に行われている。
 受診者の満足と安心の面では、車いすでの受診や、近隣の託児所の利用が可能であるなど、受診しやすい環境の整備が図られており評価したい。検査室は全室個室であり、プライバシー研修も職員全員を対象に年1回開催されている。業務改善委員会は半年ごとに開催されている。セーフティーマネージメントについては、救急カートの整頓が望まれる。
 健診の質の確保の面では、判定や診断に専門医が適切に関与しており、職員教育や健診内容の改善と充実にも努められている。結果説明については、外部検査機関の利用や、グループ内部の情報システム運用との関係もあって、血液検査の結果が午後に届くことから、診察とは別に午後に結果説明の時間を設けて丁寧に行われている。しかし、説明を受ける受診者数は60%を切る状況である。希望者には、別途説明の時間を設けるなどの対応をされているが、より多くの受診者が説明を聞くことが出来るよう、システム的な対応を望みたい。保健指導は管理栄養士も関与しているものの、運動指導も含めて医師中心に行われており、専門職の更なる活用を期待したい。
 総合的な見地からは、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 IMSグループの理念と方針に沿って独自の基本方針が作成され、事業所内への掲示とともに、パンフレットやホームページなどにも掲載されている。就業規則などの運営規定類は、職業倫理的なことも含めて整備されている。受診者の権利は施設内に掲示されており、パンフレットやホームページ等への明示も望みたい。10年の長期計画と5年の中期計画に基づく年度計画を策定されており良好である。予算の作成ならびに月次や決算の処理と報告についても適切に行われている。
 組織図や委員会の構成等も整備されており、健診運営に必要な体制が確立されている。健診料金の収受・収納や会計処理、会議への報告も手順に沿って適切に行われている。
 情報システムの保守管理ならびに個人情報の管理については、担当者や手順が定められており、トラブル発生時の対応も確立されている。委託業務については、毎年の業者評価とそれに伴う見直しが行われ適切である。薬剤や資材の在庫管理は年2回の棚卸と毎月の定期発注が行われているが、発注が月1回のため、やや在庫が多く、検討を望みたい。
 安全衛生に関する体制は、衛生委員会を組織するなど法令に基づき整備されており、職員の健康管理や防災対策などに適切に取り組まれている。感染性廃棄物の保管庫が設置され、表示も適切であるが、廃棄物以外の物も入れられており、検討の余地がある。
 企業・健保等との契約は担当部署により適切に行われており、情報発信についてはグループの広報誌が活用されている。

2.受診者の満足と安心

 受診者の利便性に関しては、健診日に土曜日も設定され、スタッフはほぼ女性が担当するなど、適切な配慮がなされている。加えて、フロアのバリアフリー設定や、託児所の提供等、多様なニーズに対応出来る点は評価したい。
 受付は、来所順に受診者へ番号札を渡し、その順に案内する方式である。受付業務は4人がマニュアルに沿って対応し、待ち時間もほとんど無く行われている。検査は、混雑度を見ながら4つの案内パターンで行われているが、その順番表も受診者に渡しており、次の検査がわかりやすい様に配慮されている。フロアには2人のコーディネーターを配置して、円滑な進行のための対応が図られている。検査の担当者名が掲示されており、名札はひらがな表示のため明確でわかりやすい。
 施設は清潔で、待合は受診者数に比して十分な席がある他、閲覧用図書を数か所に設置している。さらに14台のマッサージチェアを設置したリクラゼーションルームがあり、アメニティにも配慮されている。
 受診者の呼び出しは受付番号で行っており、また検査室はすべて個室であるなど、プライバシーには十分配慮された体制が整えられている。検査結果の問い合わせには受診日や生年月日などで本人確認がなされており、プライバシー研修も職員全員を対象に年1回開催されている。
 検体検査は外部委託しているが、外部精度管理は良好であり、内部精度管理も着実に実施されている。検査機器の定期点検の記録は整っており、トラブル発生時の対応マニュアルも定められている。
 受診者の要望や意見は、全員にアンケート用紙を渡し、フロア内の箱に投函してもらう方式で、委員会で集計・業務改善が行われている。業務改善委員会は半年ごとに開催されている。
 セーフティーマネージメントについては、医療安全管理委員会が定期的に開催され、インシデント・アクシデントレポートはファイリングされ統計が取られている。また、年度初めに医療安全計画を策定するなど、組織的な体制が確立している。一方、内視鏡室の救急カートは、管理物の整理を望む。感染管理では、感染防止マニュアルなどは整備されており、熱発や咳など感染症が疑われる受診者は受付での簡易問診でチェックされ、受診抑制策がとられている。

3.人間ドック健診の質の確保

 スタッフ体制は実態に即した医師を配置し、人間ドック認定医のほか、その他の専門医の関与も図られている。今後、人間ドック健診専門医の取得にも努められたい。看護職や臨床検査技師、診療放射線技師も業務に支障をきたさない体制がとられているが、健診の機能面の向上を考慮すると、さらなる専門職の関与が望ましく、運動指導にも配慮を期待する。
 教育体制においては、技術的な研修以外に全職員が接遇やプライバシー、セーフティーマネージメントなどの研修を受けており、特に事務職は専門性も含め組織的かつ計画的な研修が行われている。
 検査項目は人間ドック学会の基準を満たしており、オプション検査については毎年受診者の要望も含めて、内部で定期的な検討が行われている。検査結果の判定については、専門医による遠隔診断を含めたダブルチェック体制がとられ、眼科や循環器の専門医も関与し、心電図も専門医のアドバイスを受ける体制がある。
 医師による結果説明は、ほぼ全項目について、当日の午後から診察とは別に行っている。午前で帰ってしまう受診者も多く、実施率は60%未満であり、さらなる向上の為の検討を期待したい。保健指導は医師が結果説明時に行い、必要に応じて管理栄養士が栄養指導を行う仕組みであるが、栄養指導の実施率は低い。今後、保健師や管理栄養士等、専門職による指導の充実を検討されたい。
 受診後のフォローアップに関しては、健診結果の問い合わせにマニュアルに沿って対応している。精密検査や治療が必要な場合には、紹介状を送付して他施設の紹介も行われている。精検受診率は把握されているが、検査項目により低率なものもあり、より積極的な受診勧奨の工夫を望みたい。追跡検査の案内は行われているが、その結果の把握についてはシステムの改善途上にあり、追跡調査が今後更に強化されることを期待したい。連携医療機関の一覧が作成されており、受診者の希望にも配慮し、状況に応じた紹介がなされている他、事前予約ができる体制は評価したい。
 健診の有用性の検討については、検査異常数や要精検指示者数、指示率などの実績を把握しており、グループ内での発表もある。今後、人間ドック学会への参加や演題・論文発表などのさらなる積極的な活動を望む。

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