日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

社会福祉法人 聖隷福祉事業団 聖隷健康診断センター

総合評価

 聖隷健康診断センターは、社会福祉法人聖隷福祉事業団のドック健診を担う部門(保健事業部)の一施設で、昭和50年に設立された歴史と実績を誇る施設である。浜松市中心部の文教地区で聖隷浜松病院に隣接しており、併設の「聖隷健康プラザGENKI」ではフィットネスを行っている。
 年間の受診者数は、一日ドックが約25,000人、二日ドックが約280人(継続受診率は86.2%)、その他の健診が約7万人である。平成17年に初回認定を受け、今回は2回目の更新審査である。
 「施設運営のための基本体制」では、平成24年にISO/IEC27001;2005認証を取得し、情報セキュリティシステムを強化された事は評価に値する。
 渉外活動として、保健事業部(ドック健診を担う3施設)の「事業報告懇談会」を、健保・事業所・住民健診関係者を招いて毎年開催している。地域住民には年に20回ほど、無料で健康講演会を開催し啓蒙に努めている。また、Webサイト「クピオfor聖隷」を平成25年より開始し、登録数が1,500名を越えており今後の活用に期待したい。
 「受診者の満足と安心」に関しては、検査の進行や検査時の質問に対するマニュアル、結果取扱いマニュアル、検査機器マニュアルなどで、形式が異なるものが混在しており、統一化と共有化を図られたい。
 前回機能評価受審時の指摘事項であった尿や血液検体の名前が他人から見える点については、改善されている。また、廃棄物保管庫のバイオハザードマークの大きさも改善されており、業務改善に取り組まれている。
 「健診の質」に関しては、教育プログラムが作成され、階層化研修や勉強会などが計画的に行われている。各部門の年間計画が作成され、保健事業部の研究発表会を毎年開催している。学会での演題発表等も回数が多く、高く評価できる。今後も医師を含め専門性を高める努力が継続されるよう望みたい。
 当日の結果説明時までに二重読影を終了し、即日結果票を交付するなど判定については良好である。結果説明率は86%と高いが、全員が受けてから帰宅できる仕組みも工夫されたい。保健指導は81.1%と高い実施率であり、保健講話や栄養講話なども実施され充実した体制である。
 受診勧奨についても積極的に取り組まれており、手順などを含め良好と判断でき、今後も継続されるよう望む。
 総合的見地より、人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)に値すると判断する。 

領域別評価

1.施設運営のための基本的体制

 事業団の基本理念と保健事業部の事業理念が明示されており、基本方針は事業計画に盛り込まれている。各種運営規程類は、事業団主導で作成、更新されている。保健事業部に倫理委員会が設置され、外部委員に弁護士が入っている。職業倫理については、事業団にコンプライアンスガイドラインがあり、職員はこれに則って行動するよう教育されている。セクハラ・パワハラについての窓口として、各部署に担当者が複数名配置され、メールアドレスも記載されている。受診者の権利は明文化され、施設内に掲示されている。
 経営情報(法人事業計画書、法人事業成績報告書、決算書)は、書面でも確認できるが、ホームページでも公開されている。役職者の策定会議のほか、課長が職場の意見をヒヤリングし、事業計画に反映する仕組みがある。
 組織図や会議、委員会の体系が作成され、明確である。財務処理は適切で、外部監査のほか内部監査も定期的に行われている。
 情報管理については、平成24年にISO/IEC27001:2005認証を取得され、情報セキュリティは強化されている。個々にパスワードが割り振られ、最重要エリアへは認証カードで入退出している。
 委託業務契約は、年1回の稟議事項として審議される仕組みである。薬剤及び医療材料の在庫管理も適切に行われ、資材課でシステム管理されている。
 安全衛生管理も適切に行われている。職員が率先して健康増進を図れるように経営委員会より万歩計が配布されている。防災訓練なども適切に行われている。
 企業・健保との契約書は適切に更新され、保管されている。保健事業部として、「事業報告懇親会」を年に1回開催し、健保、事業所の担当者や自治会などの関係者を招待している。今年で15回目、約200名の参加者がある。季刊誌「すこやか&オアシス」を発行し、企業、健保や個人受診者、関連施設へ配布している。地域住民に対しては、無料の健康講演会を開催し啓蒙に努めている。

2.受診者の満足と安心

 隔週で土曜日の健診を実施していることやレディースフロアの設置など、受診しやすい環境が整えられている。また受診案内書も、問い合わせ方法など含め、分かりやすく記載されている。
 ドックと健診の受診者数が1日当たり300名を超えているが、各階で進行に配慮している。待合スペースもあり、案内番号掲示などで工夫している。受付や進行に関するマニュアル及び手順書は作成されており、手順や質問への応対が明瞭であるが、今後書式の統一や共有化を図られたい。担当者名の掲示は適切で、待ち時間を短縮させるための進行手順なども適切である。
 プライバシーへの配慮については、検査は原則として個室であり、名前で呼び出しを希望しない受診者への仕組みもある。検体はあまり間をおかずに回収されている。結果取り扱いマニュアルは、必要に応じて付け加えられている。
 検体検査は隣接する関連病院で行っており、精度管理は良好と思われる。
 受診者からの意見を取り上げ、検討や改善する仕組みがあり適切であるが、改善した内容の職員に対する周知方法がやや不明確で、今後検討されたい。
 セーフティーマネージメントと感染管理は事業団の手順書に基づいて、概ね適切に行われており、職員への感染防止に努めている。

3.人間ドック健診の質の確保

 医師数は十分であるが、専門資格をさらに充実されることを期待したい。医療職・事務職も十分と判断するが今後も資格の取得などより一層の充実を図られたい。職員教育は事業団として基本プログラムが組まれており、施設での研修もあり高い継続教育システムといえる。
 検査項目は保健事業部として決定されており適切である。画像診断の判定は医師による二重読影が行なわれており、放射線技師の参加も見られ良好と判断する。眼底や心電図などはより積極的な専門医の関与が望まれ、今後の充実を期待する。
 検査当日の午後から内科診察と説明を兼ねた時間が、一人当たり5分程度設定されている。結果の提示方法、過去の結果の参照など適切と判断するが、面談率が一日ドックで86.2%であり、全員が説明を受けて帰るような仕組みや受診者教育を期待する。
 保健指導はほぼ全員に対して実施しており、特に指示があった者には栄養指導と運動指導が行われている。保健指導の手順、指導基準、資料なども適切であるが、より明確な記録が望まれる。健康情報Webサイト「クピオfor聖隷」を平成25年より開始し、登録数が1,500名を越えており、今後の活用に期待したい。また、隣接のビルに聖隷健康プラザ「GENKI」というフィットネスジム・スタジオがあり、結果説明までの時間に利用できる。
 受診者の追跡調査も手順に従って行われ、関連病院の予約や他施設への紹介状の作成、返信の登録など良質のフォローアップが行われている。また、悪性腫瘍の追跡もよくなされており優れている。
 健診の有用性については、分析・検討を保険事業部全体で行っており、学会発表も十分で、研究や分析もよく行われており評価できる。

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