日本人間ドッグ学会

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総合評価・領域別評価

東海大学医学部付属病院

総合評価

 東海大学医学部付属病院健診センターは、病院に併設された健診施設であり、5つの総合健診(人間ドック)コースが設けられ、限定ではあるが土曜日も健診が行われるなど、受診者の希望に応ずるべく努力されている。
 年間の受診者数は、一日ドック約15,700人(継続受診率89.1%)、その他の健診が約200人で、ほとんどが一日ドックの受診者である。
 大学付属病院に属していることにより、病院の各診療科によるフォローアップ体制が確立しており、各専門医による診断が行われ、精度の高い健診が提供されている。また、健診データは全て電子カルテにて一元管理され、必要時にはいつでも利用可能であり、異常のある場合の即時外来への紹介体制も整備されている。
 病院の管理体制のもと、基本的な体制は整備されている。健診センターの理念、基本方針のもと、質向上を図りながら役割・機能を十分に果たすべく努力・工夫されている。特に安全管理面での活動は評価できる。
 業務実態に応じた職員体制や環境整備が行われ、受診者との面談にも力を入れている。専門医によるダブルチェックの後、健診当日に全受診者に対して結果説明が行われていることは高く評価できる。運動指導や栄養指導への工夫がなされ、指導体制の更なる充実が図られることを期待したい。
 受診者のプライバシーや利便性に配慮されており、受診環境は良好である。受診者の意見・要望も真摯に受け止められている。
 検査の精度管理の体制は良好で、検査機器の管理、感染管理も適切に行われている。
 組織運営については、会計処理や情報管理などの体制は適切であり、職員の安全衛生面にも配慮されている。また、インシデントなどの実績を分析・検討・改善する仕組みや緊急時の体制は評価できる。受診者の基本的な統計資料に加え、独自に検討したデータも把握されており、実績を活用する姿勢は評価したい。
 総合的見地から、人間ドック健診施設機能評価の認定に値すると判断する。
 

領域別評価

1.基本的事項と組織体制

 病院の理念・基本方針に基づいて健診センター独自の方針が策定されており、見直す仕組みも確立している。受診者の権利も含め、職員・受診者への周知方法を検討されたい。就業規則など必要な規定類は整備され、セクハラや個人情報の取り扱い等に関する職業倫理の体制が確立している。病院全体で事業計画や年度目標が策定・評価されており、健診センターの活動計画も明確である。同様に中期計画も毎年見直されている。
 実態に即した組織図が明示され管理体制は明確である。健診の職員数は、各職種で病院からの支援を受けており、適切である。今後は、管理栄養士の積極的な関与も期待したい。
 職員教育は病院全体で計画・実施されているが、健診センター職員の実績が把握されることを期待する。専門領域の研修は職種毎に組織的に行われ、専門の資格取得もなされているが、運動指導に関する資格の取得を目指されたい。
 企業・健保等との提携はスムーズに行われ、情報提供が毎年行われている。毎月発行される広報誌は配布箇所・部数も多く、評価できる。また、地域の医療機関との連携も積極的に行われ、受診者の要望に応じた紹介が適切に行われている。

2.受診者の満足と安心

 プライバシーへの配慮として、検査室は個室あるいはパーティションで区切られており、呼び出しは番号で統一されている。検体は人目につかないよう配慮がなされている。
 受付は時間差を設け混雑を避けており、検査の説明・確認が行われている。受診者の要望を把握するために意見箱が設置されており、記入場所はパーティションで囲まれ落ち着いて記入できるように配慮されている。
 受診後のフォローアップについては、結果説明の際に精密検査の必要性が医師から説明されている。ほとんどの精密検査が併設病院で行われており、健診当日の予約が可能なため実施率は高い。後日に葉書による受診状況の確認も行われている。受診経過のフォロー等の記録はコンピュータで管理され、いつでも確認が可能である。
 円滑に健診を行うため、職員は健診前日に受診者情報を確認している。当日は、待合ホールで検査の説明ビデオ上映・掲示がなされ、検査室入口には検査の手引きが用意され、受診者に情報提供がなされている。上部消化管X線や超音波の検査場所は充分な数が設けられており、また健診センター内に胸部ヘリカルCT室が設置されるなど、待ち時間や移動が少なくなるよう配慮されている。
 付き添いの方がいる高齢者や障害者、車椅子を利用されている受診者のために、広い専用更衣室が一般の更衣室とは別に用意されている。また、検査中に具合が悪くなった受診者のための救護室が設けられ、ベッド、ナースコール、救急対応薬品、救急搬送用の担架も整備されている。
 施設内は清潔に保たれ、観葉植物や絵画が配置され、落ち着いた空間に配慮されている。食事は隣接するレストランで提供され、メニューは選択制で健康に留意されている。

3.健診の質の確保

 職員は全員名札を着用し、診察室、検査室には担当者名が明示されている。
 健診当日の午前中から、全受診者に対して、画像を含む検査結果の説明が医師から行われている。結果説明時には、画像検査のダブルチェックも含め、全ての検査結果について専門医による判定が完了している。併設病院の専門医との連携が良好に機能しており、評価に値する。最終結果はセンター長が判定しているが、報告書への記名については再確認されたい。
 健診項目は必要な内容を網羅しており、結果説明とあわせて生活習慣病や食生活、運動に関する指導が医師・看護師から時間をかけて行われている。センターに従事する管理栄養士、健康運動指導士はおらず、必要な受診者へは併設病院で定期開催されている健康指導への参加を勧めている。今後、健診結果に基づいた健康指導に管理栄養士等の関与も期待したい。
 検体検査は併設病院検査室にて迅速に判定されており、内部・外部の精度管理が行われている。検査機器の管理については、日常・定期点検が行われ、トラブル発生時の対応方法も確立している。感染管理については、機器メンテナンスや職員の感染防止対策が適切に行われている。今回の受審を機に、採血時の感染性廃棄物の保管・処理方法が見直され、適切と判断する。
 健診の有用性についての検討は、健診センターのデータ分析を基にした論文発表がほぼ毎年行われ、看護師による複数の学会発表、健診センター内での研究報告も行われており評価できる。

4.運営の合理性

 検査項目や料金、オプション内容は、パンフレットやホームページで説明されている。窓口の収納業務は、責任者による業務確認が行われている。会計処理は毎月の収支報告に基づき、課題改善に向けて工夫されている。
 情報管理は病院主体で行われ、健診センター内でも担当者が定められている。コンピュータの利用環境は良好であり、トラブル対応手順が明確にされ、データ保管や個人情報への配慮も適切である。
 安全管理面は積極的な姿勢が示されており、各部署にリスクマネージャーが配置され、マニュアル類が整備されている。衛生管理も組織的に活動されている。インシデントなど発生情報の把握や分析、検討は詳細に行われ、急変時の体制も良好である。
 統計資料は、基本的なデータの把握に加え、課題を定めて独自のデータ収集が行われており、積極的な姿勢は評価できる。
 委託業務は、定期的に業務内容などが検討され、質・効率の評価も行われているが、業務従事者の研修実績を把握されたい。医療材料・薬剤の殆どはSPD管理であり、効率的な在庫管理が行われている。

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